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【乳がん体験記#4】自然退縮が始まった理由とタイミング

私が本気で乳がんからの卒業を目指し、
転移まで進んだ乳がんが寛解した
軌跡をつづっています。
あくまでも個人の体験談です。

私の乳がんが自然退縮を始めたのは、
診断されてから2年10ヶ月後くらいのこと。
つまり2年10ヶ月間は順調に進行
していたわけです。

それに比例して恐怖心も増幅していった私は
その恐怖を打ち消すように、
ありとあらゆる療法を実践していました。

そのどれもこれも微妙な効果はあるものの
「乳がんの主張」の方がはるかに強く
その勢いに追いつかないのです。

その乳がんが自然退縮を始めたのはなぜか?
どのようなタイミングでどのような理由で?

今回は、そんなお話です。


■乳がんの華麗なる進行はつづくよ、どこまでも

ものすごい勢いで突き進む我が腫瘍ちゃんたち

乳がん患者さんと話をすると、当然ですが
症状は人それぞれに違いがあると感じます。

私の場合は、石灰化したものがパーっと広がり、
胸全体がカチコチに硬くなっていました。
かつ、しこりもいくつかあって
ところどころエクボになっていたのです。

まずは私の症状がどんなだったかを説明します。

Dカップの胸がペタンコになり、皮膚が破け……


上述のカチコチおっぱいの
皮膚表面が破けてきたのは
診断から1年半が経過した頃。

悲しいことにDカップあった胸は
1年半ほどかけてペタンコになり、
破けた皮膚からは膿などの毒素が
たくさん出てくるようになりました。
一般的にいう「がん性皮膚潰瘍」だと思います。

量は多くなかったものの血と膿は常に出ており
ガーゼを当てて暮らすようになりました。
痛みももちろんひどくなっていく一方。

それだけなら人と会うときには
困るというほどのことはなかったのですが
においを発するようになってからは
人が左側(私の乳がんは左)に立ったり
友人に思わずハグなんてされたりするシーンでは
においのことが気になって気になって
人と会うことを純粋に楽しめなくなることも。

ちなみに花咲乳がんとはちょっと違うようです。
たくさんの乳がんを見ている看護師さんにも
「こんな症状は初めて見た」と言われました。

一般的に花咲乳がんは、
腫瘍そのものが皮膚を突き破って
外に飛び出してくるようで、
ネット上の画像で見ても
明らかに「物理的に」ポコン!と
外に飛び出している状態です。

私の腫瘍は内側に入ってしまったのか?
外側に物理的なものが出ているのではなく
とにかくペタンコなのです。

その範囲がみるみる広がっていき、
2年10ヶ月で皮膚病変の範囲は
乳首を中心に半径10センチほど
広がっていきました。

外側だけでなく内部にも痛みを感じるように

そしてその勢いは、
内側にもどんどん広がっていきました。

背中も痛くなり、
首にも広がり、
胃腸も痛くなり、
脇腹にも広がり……

背中が痛いときは
いよいよ肺に来たかと怖くなり、
首にも腫瘍が上ってきたときは
いよいよ脳にも転移するのかと怖くなり。

上述の部分のどこかしらに
常に違和感があったり
グサグサと刺されるような痛みがあったり
ときには痒かったり……
そんな日々がずっと続きました。

特に、エストロゲンが増加する
生理後半から排卵日あたりには痛みが増すので
眠れない夜が2週間ほど続いたりもしました。

■やがて訪れた2つの転機で激変

そんな私の腫瘍ちゃんが自然退縮を始めたのは
2年10ヶ月ほど経った頃です。

2年10ヶ月間は、とにかく
調べては実践するを繰り返していました。

眼球にまでがんが転移するところまで進んだ
『僕は、死なない。』の著者の
刀根健さんのような感じです。


ステージ4の肺がんと診断された刀根さんが
9ヶ月の間ありとあらゆる療法を実践するも
いつ呼吸が止まってもおかしくないという
状態にまで全身に腫瘍が転移。
しかしそこから一転、
20日間で全身の腫瘍が消えたしまった
軌跡をつづっている本です。

私もこの刀根さんくらいさまざまなことを
やってきた自負がありました。
ですが、どれも進行スピードを緩めるだけに
留まっていて、著効は認められませんでした。

多くの人に効果があったとか
奇跡の○○とか
これでがんが消えたとか……
そのどれも「私には」効果がほぼないんです。

そんな私の腫瘍が
明らかに自然退縮を始めたのは
何が効いたのか?

大きく分けて2つ
決定的なことが挙げられます。


転機① 恐れを手放し、安心して生きるようになったこと

実はこれが効果がありました、
とか物質的なものではなく
精神面が一番大きかったです。

転移もしているがんに罹患している中で
恐れや不安を手放すなんて
かなりの至難の業でした。
ましてや元来かなり不安が強い気質。

恐れを手放すというのは
楽観主義、ポジティブ思考、
というのとは違い
ます。

むしろそれらは
根底に恐れがあるからこそ
ポジティブな思考に無理やり持っていこうと
強引な力で捻じ曲げているだけで、
事態を悪化させる危険すらあるかもしれません。

しかもわずか数%しか存在しない顕在意識での
楽観主義、ポジティブ思考は
残念ながらほとんど役に立ちません。

昨日は大丈夫と思えたのに今日はまた落ち込む…
これは潜在意識が安心していない証拠です。

そして大切なことは
「恐れ」が病気に対してのみではなく

夫から受け容れられるか
親に愛されているか
社会的に適合しているか
他人にどう見られどう評価されているか
女性としてどのように生きたいか
自分の生きる意味は何か
ただ存在している価値を感じられるか
やりたいことが実現できるか……


そのような、私という人間が生きる上で生じる
ありとあらゆることに対する恐れです。

私の人生は常に恐れと罪悪感に満ちていました。
これらを手放すことができ、自分を信頼し、
安心して生きられるようになった頃から
少しずつ自然退縮が始まっていったのです。

この「恐れ」と「罪悪感」というものが
いかに細胞を蝕むか、
そしてどのようにして手放すことができたのか、
についても今後書いていこうと思います。

転機② 外側ではなく内側にある答えを大切にしたこと

意識について驚愕の事実がつづられている
『あなたはプラシーボ』という本が
私の”治療”をガラリと変えてくれました。

なんとこの著者の方、
体が18メートルも飛ばされた交通事故で
一生歩けないと医師に言われるほど
ひどい損傷を負った腰椎などを、
外科手術や薬などを一切使わずに
意識の力だけで完治
させたそうです。

本書には、著者と同じように
心臓病や精神疾患、がんを含む重病などを
意識で克服した事例
がたくさん掲載されており、
その原理を最先端の神経科学、生物学、心理学、
催眠療法、行動による条件付け、量子力学

などに基づいて詳しく解説してくれいます。

かなり疑り深く頑固だった私。
それゆえに300冊ほどの本を読み、
数々のセミナーやワークショップへ出向いて
方々から情報を収集し、
医者をはじめとする治療家のもとに
足を運んでさまざまな治療を受けてきましたが、
その膨大な情報の中でも
本書は群を抜いて納得を得られた内容のひとつでした。

また、人間の持つ壮大な可能性に
感銘を受けるとともに
それまでの私がやってきたことはすべて
外側からのアプローチであった
ことに
気づかされました。

この本の具体的な実践方法は、瞑想です。
瞑想で自分の内面に深く入っていくのですが、
それを徹底的にやった結果、
細胞レベルで自分が生まれ変わったような
体験をしました。

それと同時に自然退縮が始まったのです。


…と、今回もまた熱弁により
長くなってしまいました。

具体的な方法などについては
今後追って書いていきたいと思っています。



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