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ー横尾忠則さんという存在ー『Palais Coloré』エッセイ2023/9/19掲載

横尾忠則さんの展覧会「寒山百得」展@東京国立博物館表慶館

画家の横尾忠則さんの展覧会が上野にあります東京国立博物館表慶館で始まり、
先日、レセプションと内覧会へご招待いただき伺いました。

今回の展覧会は横尾忠則さんがコロナ禍で創作されたものに
追加で創作された絵画を加え102点の絵画が展示されています。
87歳とは思えないほどパワーに満ちた創作活動には、ただただ驚かされるばかりです。
今回の展覧会では「寒山百得」展という一貫したテーマはあり、
シリーズ事に展示背景の雰囲気を変えて飾られた絵は関連性を持って描かれてはいるけれど、
一枚一枚の絵は一枚で十分すぎるほどの要素を含んでいるように感じられます。

レセプションでの横尾さん登壇の際のお話しでは、
「展覧会会場は階段も多くて、飾られている絵画も102枚もあるから全部見るのは大変であり、
自分はその時々の心境も伴いながら見ることになるので、途中でやめようと思うくらい、本当に疲れます。皆さんも気をつけて下さいね」
と、冗談交じりに仰っておられました。
また、「絵のことを必要以上に探って専門家みたいに分析する必要はない」とも仰っておられました。

絵画を鑑賞するとき、どうしても絵画の知識が乏しい、とか、
美術史や美術全般に関して知識が少ないことに引け目を感じてしまうことは多々あります。
ですが、大家である方にそう仰っていただけると、少し安心しますよね。

会場の様子を少しご紹介します。

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