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コンセプトのつくりかた #読書LOG

このGW中に読んだ本を、こちらにも記録がてらまとめていきます。

早速1冊目がこちら。

会社で商品企画、マーケティング関連部署に所属している方、個人でビジネスをされている方、いずれの方にもおすすめできる良書。

考えたことがある方ならわかると思いますが、コンセプト作りって何気に難しくないですか?

「これは新しい!」「これは売れる!」と思えるものが理想なのだけど、時間をかけて捻り出しても、どこか既視感があったり目新しさを感じなかったり…。

・マンネリ感を脱したい
・クリエイティブなアイデアを生み出せるようになりたい
・改めてコンセプト作りの過程を基本から学んでみたい

そんな方にぜひ読んでいただきたいです。


著者の玉樹真一郎さん。
もともと、任天堂で商品企画・開発に関わっており、なんとあの「Wii」(家庭用ゲーム機)の開発にも関わっていた方。

本書で学べるコンセプトの作り方は、全て玉樹さんが任天堂時代にWiiの企画・開発時に感じたこと、経験したことが全てベース。

いかにして「Wii」がこの世に誕生したのか?

何がきっかけで、ゲーム業界の常識をくつがえす大ヒット商品になったのか?

本書で紹介されるコンセプト作りの定義や手順、コンセプトワークの数々を読んでいくと、意外な事実に驚かされるとともに、ゲームに詳しくない私でも、なんだかワクワクしてくるんですよね。

決して、任天堂独自の極秘ノウハウでもないし、業界最先端の魔法のようなマーケティング手法でもないんです。

読み進めていくほどに、もっと地味で、もっと泥臭くて、でもどこかハートフルで、、、「ものづくり」の奥深さをひしひしと感じさせられました。


特に私の琴線に触れたのは、、

(コンセプトとは)世界を良くする

という発想。

これが、本書で一番最初に紹介される最も大切な条件です。

普段であれば、

「いかに売れる商品を作るか」
「いかに人を集めるか」
「いかにあっと驚かせる面白いコンテンツを生み出すか」

を必死に考えているわけですが、見込み客や市場の動きを考えているとは言いつつ、どうしても“利己的”になってしまうんですよね…

どうしたら食いつくかな、
どうしたらたくさん成約できるだろうか、

それも当然大事ではあるんですが、もっと根本的な「良いものを作る」という発想を無意識にどこかに置き去りにすることもあるな…と。

売上も集客数も報酬も、世間に与えるインパクトも、、
どれも欲しいものではあるけど、

私たちは世の中に何を「GIVE(ギブ)」できるのか?

「世界をよくする」想いを持ち続けることの大切さを、改めて問われた気がしました。

何かこう、、すごく魔法のようなコンセプト作りの手法とか、ノウハウを求めていたのだとしたら、いい意味で覆してくれます。

また、ものづくりのステップについても、私たちの実務に置き換えた例え話やストーリーが散りばめられてるので、「良いものを生み出す過程」が非常にイメージしやすいです。

コンセプトワークもかなりガッツリしていて読んでいるだけでも「ここまで丁寧にやるのか…」と圧倒されますが、実際に時間を確保してそのまま取り組むのもいいんじゃないかなと。

何か、新しく商品やサービスを作るときに、参考書がわりに見返そうと思います。

ぜひぜひ、読んでみてくださいね。


ちなみに、私はKindleで購入しました。
時間がない人はAudibleで音声で聞くもありかと。



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