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イギリスの学校 中等教育の歴史の授業

1970年代初頭にロンドンで通学した中等教育学校。2年弱の間にイギリスの歴史を学びました。

印象に残っているのはローマ帝国に侵略されたブリテン島の歴史です。ちょうど「ともしびをかかげて」のローズマリー・サトクリフの作品の世界を歴史として授業で学んだといえるでしょう。

ローマ人が最短の道路をつくるために直線の道路工事をしたことや、水を供給するために必要に応じて水道の橋を造ったことなど。歴史の勉強というよりも、昔の暮らしぶりや生活の様子を物語で聞いているようで楽しかった覚えがあります。授業自体もただ先生の話を聞くだけではなく、自分たちで調べてみて発表したり、作ってみたりすることも多々ありました。

例えば、イギリスの憲法を構成する法典の一つで、1215年に制定されたマグナカルタ憲章。この時もこれまで同様宿題がでました。「マグナカルタ憲章について調べてくること」

私と親友はただ調べるのでは面白くないと思って、大きな模造紙にマグナカルタ憲章の抜粋をおしゃれな筆記体で書きました。

そして、最後に「古いものだから古く見えなくちゃ!」と工夫しました。周りを焦がして、古い紙のように見せることにしたのです。

しかし、私も親友も箸が転げてもおかしい年ごろ。燃え上がった火を消そうとしても、笑ってしまってなかなか消せません。家を火事にしてしまうかと焦り始めた頃、ようやく鎮火。周りだけではなく、予定より大きめの焦げができてしまいました。それでも、ちゃんとその紙を使って二人で発表しました。

その頃、私が受けた歴史の授業は、昔の人がどんな生活し、どんな考え方を持って行動したのかということを楽しみながら学ぶ授業でした。昔の人たちと自分たちが地続きでした。

この時の経験から、歴史が好きになった私は、この時の楽しさを思い出しつつ、人々の生活や、暮らしなどの、今の自分、日本や世界につながる昔の歴史を知りたいと思っています。

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