見出し画像

なんか、おとなになった気がするぅ。


国際科の生徒たち90名に
「太平洋戦争」に関するレポート
(トータル5000字〜8000字)を
課しました。
「えぇ〜⁉️
「無理やわぁ」
の声。
これくらいの字数だと、
舐めてはかかれません。

「鬼というならおっしゃい」
「計画と覚悟が必要だよ」

そして、レポートのレイアウトや
構成を指示しました。

レポートの締め切りは
2週間後の2000
Webでの提出です。 

このレポート学習の目的は、
①大学で書くレポートの練習をする
 ・端末を利用して提出
 ・提出時刻の厳守
②図書館を利用して「調べ学習」する
③「引用」と「参考」を区別して書く
です。

まず、
テーマを決めるため、
まず、ブレインストーミングを
してもらいました。
「太平洋戦争」と、
B5用紙の真ん中に書いて
 連想することをどんどん
書いていくのです。

だんだん自分が何を知っていて、
何を知りたいのか、がわかります。
友達との話し合いもOK

テーマが決まった生徒から、
ポチポチとスマホで書き出しました。
途中、文章が詰まると
私がヒントを与えて、促します。

図書館にある関連本、写真集は
120冊ありました。
ブックトラックに並べて、
生徒たちが必要なページを
カラーコピーできるようにしました。

古い写真集『東京裁判』には、
まさに絞首刑になる戦犯の写真や、

モノクロだけど、
衝撃的な遺体の写真などがありました。

「むごい写真がダメな人は
見ないように」
でも、多くの生徒たちが手にとり、
食い入るように見ていました。

パソコンルームがないので、
レポートに関する使用だけという
信頼関係のもと、
スマホ利用を許可しました。

小さいスマホ画面よりも、
やはり
本の方がわかりやすいらしく、
何冊も手にとっていました。

「私の調べたい本がないねん」
と言った彼女には、
司書さんが、
市内や府内の図書館に電話して
探してくれました。
そのテーマは、
「戦争中の妊娠・出産」です。
彼女は、
ふだんは決して真面目でなく、
チャラチャラしているようにみえます。

「頑張ってるね」と言うと、
「これ(レポート)やって、なんか、
大人になった気がするぅ」
と、大人びた表情で言ったのです。
嬉しい一言でした。

ある生徒は、
「ピース大阪」に行き、
展示されているB29の写真を撮り、
防空壕の体験をして、
それをレポートの資料としていました。

ひぃおばあちゃんに電話し、
亡くなったひぃおじいちゃんの手紙を
もらった生徒もいました。

国語が苦手で、
いつも提出物を出さない生徒も、
ギリギリになって目の色が変わりました。

締め切りの日。
なんと、全員が提出!

ひとりずつ、
丁寧に読ませてもらいました。

高校生のまっすぐな気持ち。
必死で調べ、必死で書いた文章。
自己を見つめ、現在を見つめる
汚れのない心。
感動しました。

「できるやん、みんな!」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?