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【日々のエッセイ212】もみじ台の富士山と奥高尾縦走失敗の話


今日は朝4時に起床。
7時前に高尾山の登山開始。

8時には山頂に到着。

数日の雨が降ったおかげで空気も澄んで、今日の高尾山からは遠くのスカイツリーも、雪化粧した富士山もしっかりと見える。病み上がりだけど気分は最高。

普段なら自分のペースでゆっくり登山道を歩く(体力がないので)けれど今日は少し意識してペースを上げて登った。

何故なら今日は高尾山の山頂がゴールではなくスタートライン。今日の目的はここから陣馬山の山頂まで五時間の縦走。山頂から山頂まで長い時間の山歩き。

縦走は山歩きにハマった頃からやりたいと思っていて、いつか神戸で六甲全山縦走大会にも参加してみたい。

なのでまずは関東縦走の入門編、高尾山から陣馬山への縦走に初挑戦。

山頂から五時間なので、ゆっくり休みながら歩いても陣馬山には辿り着けるはず。日が落ちる前には十分、下山できるはずだと目論んだ。

ところが、奥高尾の縦走はあっさり失敗。

何故ならスマートフォンを落したからです。


カメラを構えてもみじ台で写真を一枚撮って、いざ奥高尾へ! の前に一応、スマートフォンでも写真を撮っておこう。

と思って、普段ザックのサイドポケットに入れているスマートフォンを探る。が、ない。

落ちないようにカラビナにストラップを繋げているので落とすはずがない。のに、ない。

慌ててポケットを探る。も、ない。

ザックの中身を引っ繰り返す。でも、ない。

ない。どこにもスマートフォンがない。

冷静になって(全然なれなかったけど)考えると、スマートフォンがないことに気付く五分前に、高尾山の山頂でカンバンの写真を撮った。そのあと、思ったよりも寒かったのでザックの中からウィンドブレーカーを出していた。

きっとその時に落としたに違いない。ザックを置いた山頂のベンチにあるはずだ。

もみじ台から山頂へ駆け戻る。

そして、やっぱり、ない。

もみじ台と山頂の往復とザックの中身の総点検を三回くらい繰り返したけど、やっぱりスマートフォンはなかった。

さっきまで最高だったはずの気分は一気に沈む。山頂のビジターセンターも8時では空いていないので、落とし物が届くこともない。

「まぁ無くても良いか」で済ませるわけにもいかず。まさかの縦走、スタート地点で断念。

そのままとぼとぼと一号路を逆戻り。
もう景色を見る気にもなれない。紅葉も景色も何も楽しめず、ずっと「ついてないなぁ」と心の中で思っていた。

ところが、世の中には良い人がいるもので、なんと私のスマートフォンは八王子警察署に落とし物として届いていた。

どなたが拾ってくれたのかわかりませんが、本当にありがとうございました。

直接はお礼が言えないので、せめてインターネットの場を借りて。この恩を本人に返すことは出来ないので、せめて私も人には親切にしようと、心から思う。

今日の写真は、もみじ台で撮った一枚。スマートフォンを落とすことに気付く直前に撮ったもの。

無事にスマートフォンが戻ったおかげで、この写真も苦い思い出ではなく良い思い出になった。

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また新しい山に登ります。