見出し画像

出版の「SNS・ブログのフォロワー数問題」の本当のところ

さて、先週末こちらの記事をアップしました。

今週も引き続き、いろんな出版社の編集者の方々とお話して、企画の提案と同時に疑問に思っていることを質問したり意見を聞いたりしています。

フォロワー数よりも発信の意図が問われる

中でも毎回必ず聞いているのが、「SNSやブログのフォロワー数問題」。

ここに関しては、編集者や会社によって見解は様々。
一定数のフォロワー数が絶対条件のところもあれば、ジャンルによってはそんなに気にしないというところも。

基本的には「フォロワー数が多いに越したことはないが、それだけでは出版を決めない」というスタンスのところが多数という感じです。

ただ、どの編集者も「SNS、ブログ、メルマガ、何かしらの発信をしていること」は本を書きたいなら、やっていて当然という認識でした。

これはここ数年で少し変わったなぁと思います。

私がフリーになる前に在籍していた会社は、数字についてはかなり厳しいところだったので、著者は何かしらのメディアを持っていないと話にすらなりませんでした。

なので本を出すためには「ブログかメルマガを必ず書いてください」と言っていたのですが、他社では必ずしもそうではないと知って衝撃を受けたことがあります。

というか、発信しているか否かにはこだわっていないという会社も結構あった気がします。

それが今や、著者の発信はマストです。

これまで何度もnoteで書いていますが、SNSやブログでは、その人の活動や人柄、専門家としての知識を持っているのかを見られています。

また、きちんと「書ける」人なのかを判断する場でもあるのです。

言い換えると、著者のやる気や意気込みを見ているわけです。

逆に何も発信していないならば、その理由を知りたいと思いますね。
(まさか、文章書くのが嫌いとか、注目されるのが怖いとかそんな理由ではないと思いますが……)

数字よりも企画内容を見てほしいという気持ちもわかるけれども……

以前、著者の方に企画書を作る際に、SNSのフォロワー数やブログのPV数を記載をお願いしたところ、「企画内容ではなく、結局数字で判断するんですか」と言われたことが。

実際にそう思っている人は多いでしょう。
確かに著者側からすればそのような気持ちになるのもわからないでもありません。

でも、逆に企画内容に自信があるならば、隠す必要もないのでは? とも思います。

まあ、ぶっちゃけていえば出版社側も、すべての著者に何万ものフォロワー数を期待しているわけではない。
そういうインフルエンサーを狙っている出版社もあるけれど、それはやはり一部です。
正直、SNSのフォロワー数と本の売れ行きが比例しない場合も結構ありますし。

けれども、本を書きたいというくらいならば、世の中に何か伝えたいことや、広めたいことがあるはずです。

フォロワー数が少なくても手を抜かず書いているか、自分の伝えたいことや知識を継続して発信できているか--。

そんなことも、編集者は実は見ているんですよ。

単に数字だけが見られているというわけでもない。数字の背景にあるものも見極めようとしているんですね。

出版ではフォロワー数は通過点でしかない

きれいごとに聞こえるかもしれませんが、数字だけにこだわっているところばかりではないということも、また事実です。

いずれにしても発信は必要でも、フォロワー数は通過点。
その数字で企画が通ったとしても、出版においては本が売れなければ意味はないのだから。

フォロワー数はさておき、本気で商業出版を目指している人は、自分が発信する理由や意味を再度考えてみてください。そして、それをアウトプットしてみてはどうでしょう。

で、もし出版したいけれど、発信を躊躇しているという人がいたら、一日も早く行動したほうがいいですよ。
この場合は意味付けは不要です。考える前に始めてください。

参考になればうれしいです。

今日のBGM

「東京フラッシュ」Vaundy

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?