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幕間:続・空き地に込めた夢と欲

 今日、横浜の悪魔(田中陽子)から封書が来た。
 中身は
 ①財産目録
 ②兄妹が幾ら、おばあちゃんへ送金(介護の援助金含め)したかのエクセルファイルのコピー
 ③納骨会へ参加するか否かの返信葉書
 だった。

 介護の援助金を振り込んでも、その金の内訳は父が生きている時に一度来たきりだったので、今更こんなものを送られたって……という気でいっぱいになった。
「おばあさんが最期に私達の絆を繋げようとしてくれています」と言われてもねえ……。嫌々、形式だけ繕ってますよ感が見え見えですし。第一、おばあさん=アンタの実母だろ。法的相続人である私(若しくは私の母)に対してだから『おばあさん』って表現を用いたのかもしれんけど。読んでる側からしたら「いやいや、育ての親を『おばあさん』て(ドン引き)」なんですわ。

 そんな事はさて置き。

 財産目録で驚いたことがある。
 以前、この記事で書いた土地、

 これを、おばあちゃんが未だに所有。税金を払っていたことだ。
 いや、嘘だろまじで? 心の底から驚いた。母は「長女が駄々捏ねて売らなかったのでは」と推理したが、真実は闇の中である。孫としてはぶっちゃけ、真実など如何でも良い。未だあの土地持ってたんかい! のツッコミしかない。
 しかも、その土地は『農道開発事業』の網にかかったのだとか! わあ、凄い! じゃあ、なんで未だ所有してんねん!!

 農道開発事業が、昨年度で中止されていた。
 それも、おばあちゃんの土地の一歩手前まで造った時点で。

 ……おじいちゃんがおばあちゃんに遺した土地、どう足掻いても残念な結果しか生まないんだな。

 財産目録内の、土地に関する項目を読みながら、私は思わず乾いた笑い声を上げてしまった。ほんと残念過ぎるわ。可哀想に。

(続く)

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