見出し画像

圧縮都市(ZipCity)

最近引っ越しをして思ったのだが、人にとって必要な施設は意外と少ない。

1.スーパー
2.コンビニ
3.服屋
4.病院
5.ガソリンスタンド
6.薬局
7.スポーツジム
8.映画館
9.本屋
10.床屋

とりあえず上記の施設があれば生活に支障がない。
1週間で考えると、スーパーしか利用しない週もある。
⑦⑧⑨は不要な人も多いハズだ。
街に必要な物というのは万国共通であると思う。

そこで、これらの施設を一つの建物に圧縮したら、どうなるか考えてみた。
結果は大型ショッピングモールとなった。
施設として理想的な姿のため、週末に混む理由も納得できる。
しかし、ショッピングモールに居住エリアが付いた物はまだ見たことがない。

11.宿泊施設
12.市役所
13.警察
14.消防

上記の公共サービスもショッピングモールにはない。
ただ、これらを追加したとしても、必要な施設は100以内に収まると思う。
そう考えると、コンパクトシティならぬ、ZipCityは実現可能な気がする。
SFの宇宙ステーションや豪華客船と同じ発想である。
狭いエリアに効率的に物を詰め込む。
ミニマリスト的思考で作られた都市だ。

そして、書いている内に自分の考えるZipCityが半世紀近く前に存在していることに気付いた。
長崎の軍艦島である。
今は無人となった島が、意図せずに未来の実証実験に繋がっている。
そう考えると、壮大な伏線回収のようでワクワクする。

追記となるが、コンパクトシティで同じ発想の記事を書いている人がいたのでリンクを貼っておく。

軍艦島について簡潔にまとめてあるので、オススメである。
イノベーションと結びつけてあるのも独自性を感じる。

もう一つ、似た形態の街を思い出した。
香港の九龍城砦である。
香港の中国返還の際に、取り壊されてしまったが、住居と商業施設が融合した作りをしていた。
検索してもらえば分かると思うが、圧縮率では軍艦島以上である。
増築を繰り返した結果の産物であるので、綺麗な圧縮とは言えないが、計画的に九龍城砦を作ればZipCityは作れると思う。

住む人間にとって快適かどうかはわからない。
しかし、地球人口が増え続ける以上は考える必要があると思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?