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VR墓参り

会社でVR事業を行うという話があったので、アイデアを同僚と話していた。
VRで故人と会えるサービスがあったら面白くない?
「いや、道徳的にダメでしょ」
自分としては、大須万松寺のエンタメ寄り墓参りが好きなのだが、バッサリ斬られてしまった。
明確な理由はないのだが、死とエンタメを結びつけるのは良くないらしい。
しかし、よく考えれば、お盆の提灯や、墓場での花火、茄子やキュウリなどは昔の娯楽要素ではないだろうか。
見方を変えれば、神秘的な雰囲気を出すための舞台装置に思えてくる。

墓参りは地味なイベントである。
私も年々故人のことを思い出さなくなっている。
だからこそ、強力な視覚情報は、思い出を呼び覚ますための依代になる。
VRゴーグルを付けると、故人が立っており、生前好きだった音楽をBGMにして、短めのメッセージを流す。
会場は、昔住んでいた家でも良いし、思い出の場所でも良い。
そんな体験があれば墓参りにイノベーションを起こせるのではないだろうか。
ただの墓石の前で線香を焚くよりも、数倍感情が動くと思う。

そもそも、宗教感が薄い日本人なのだから、仏教方式にこだわる必要もないだろう。(神道との違いもわかってない人多い)
そして、VRであれば帰省しなくても体感できるというメリットがある。
コロナのことも考えれば、別々の場所から人が集まるのはリスクが高い。
私は墓参りの本質は、亡くなった人を思い出すことにあると思っている。
つまり、媒体が墓石であろうがVRグラスであろうが大きな違いはないと思うのだ。
(書いている間にFF10の異界を思い出した)

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