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会話のキャッチボール、 できていますか? 〜3歳児との対話とパートナーとの対話を比べて学んだこと〜

こんばんは、あずきです。

昨今の悩みは、パートナーである夫からよく言われる一言。

夫「この話、前にもしたよね?」
私「・・・(お、覚えてない)」
夫「さっきそれ君に聞いたけど、答えなかったよね?」
私「・・・(え、いつ話しかけられたっけ?)」

つまり、話を聞いていないと指摘される。何が厄介かって、自分では話を聞いているつもりで何の悪気もなく、自覚がないのです。

最初の頃はあまり気にしていなかったのですが、何度も言われるので夫の機嫌が悪くなることも多々(そりゃそうだ)。

つまらないミスコミュニケーションで家庭の空気が悪くなるのは避けたいので、どうしたら改善できるかを自分なりに考えることにしました。

辿り着いたのは、大好きな篠田真貴子さんがお勧めされていたこの本。

本を読み進めて、対話を実践する上で多くの気付きがありました。
一番衝撃的だったのは、3歳の息子との対話で意識して実践していることが、夫との対話では全くできていなかったこと。以下に詳しく書いていきます。

「会話のキャッチボール」とは

「あなたは聞かれていないし、聞いていない」

本書は、上記の問題提起から始まります。
多くの会話はすれ違っていて、未完了であること。
対話ではなく、話を途切れさせないゲームになっていること。

正しく会話のキャッチボールを成立させるためには、まずはキャッチボールを始める意図を相手と確認します。

その上で、
・Aさんが投げたボールをBさんが受け取る。
・BさんがAさんに投げ返し、Aさんが受け取る。
これで一つのコミュニケーションが完了となります。

ここでいうコミュニケーションの「完了」は、「同意」または「ビジョンの共有」によってもたらされるとされています。

【実践①】3歳児との対話

上記の内容を頭に入れた上で、いつも通り、3歳の息子と話をしてみました。

私「○○くん、今日は保育園でどんな遊びをしたの?」
息子「今日は保育園ごっこしたの」
私「そっかー、保育園ごっこしたんだ。○○くんは何役だったの?」
息子「〇〇くんは赤ちゃん役で、△△ちゃんが先生役なの」
私「へー、○○くんは赤ちゃんになったんだね」

子どもが投げてくれたボールを丁寧に受け止めること。
なるべく向き合って会話をすること。

保育園の先生たちの接し方から学んだことで、日々意識していることもあってか、自分でも驚くほど、息子とは会話のキャッチボールを実践することができていました。

【実践②】パートナーとの対話

さて、本題のパートナー(34歳児。笑)との対話です。

夫「今日の昼飯どうしようか?」
私「あー冷凍ごはん、昨日食べちゃったんだった」
夫「じゃあ食べに行く?」
私「13時から会議があるんだよね」
夫「じゃあ近所のコンビニでいっか」

大人同士だとよくあるテンポの会話です。一見噛み合っているようには見えるものの、よくよく見ると、お互いがお互いのボールを受け取らぬまま、自分のボールを投げているだけです。ミスコミュニケーションが容易に発生しる状況。

特に私が投げているボールは変化球ばかりで、「冷凍ご飯がない→お昼に食べられるものがない→食べに行くor買いに行く必要がある」、「13時から会議がある→時間に余裕がない→近場で済ませたい」と夫に察することを要求しているので、親切なボールではないことを反省しました。

【考察】なぜ大人同士の対話は難しいのか

なぜ、息子との会話のキャッチボールはスムーズにできるのに、夫とはできないのか。

これは本書に書いてある一文が刺さりました。

相手の話を聞くことを、最終的には、相手を受け入れることだとか、相手の希望をかなえることだと思っているから聞けないのです。

パートナーと対等でありたい、負けたくないと思うが故に、「聞くこと」よりも「自分の意見や正しさを主張する」ことに意識が向いてしまうのだなと反省。

相手が言いたいことについて、相手と同じビジョンをもっていくことーそれが、「聞く」ということです。
聞くという行為は、どこか受け身の、弱い立場に回ることのように思われがちですが、じつはそれは、非常に力強い、能動的な行為なのです。

「聞く」ことがいかにパワフルな能力であるか、本書を通じて少しですが理解ができたと感じています。あとはひたすら実践のみ。

【対策】まずは自分から聞く

「私の話だって聞いてないこと多いじゃないか」と夫に対して不満がないわけではないですが、自分が普段とっている対話のスタイルを客観的にみて、自分にも非があることは認めざるを得なかったので、まずは一つ一つの会話のキャッチボールを丁寧に意識することから始めました。

具体的に意識したポイントは以下2点。

自分の解釈は、ひとまず、脇において、相手がどういう意味で、そのことばや表情を示しているのかを聞いていくことです。
未完了を解消していくには、この一次言語のキャッチボールを重ねていくことが、とても役に立つのです。「星がきれいだね」「ほんとにきれいだね」と繰り返すだけで、いっしょにいるという実感をもつことができるのは、恋人たちだけではないはずです。

すべての会話で実践できているわけではありませんが、会話のキャッチボールを少しでも意識するだけで、丁寧に対話を重ねられるようになったと感じます。

その結果、「言った」「聞いていない」の争いやそこから発生する険悪な雰囲気はほとんどなくなりました。また、以前はPCやスマホに目を向けながら会話をすることが多かった夫が、しっかり向き合って話をしてくれるようになった気がしています。

家族みんなが気持ちよく過ごすことができるように、安心して対話を重ねられるように、まずは自分がボールを受け止めることを継続していきたいと思います。

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