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日記みたいなもの めざせ俳人

どうってこともない日常を綴る日記みたいなものシリーズ。

実は、ちょっと俳句なるものをやってみたい。新聞に、みんなが投稿して選ばれた俳句、川柳、短歌が掲載される日がある。それを読むのは楽しい。新しい趣味としてやってみようかな。

どうってこともない日常とはいえ、この感じ忘れたくないとか、ふっと頭の中に浮かんだ事を、形にしてみたいと思うことがある。

先日のお昼前、雨上がりに近所を歩いてた。空気は冷たく、さっきまで雨が降っていたので寒いけど湿気を含んだ街。空気を吸い込むと、なぜかスキー場にいる気がした。なんで?

通りの向こうのカレー屋さんからカレーの匂いがしてきたのだ。どうして私は今スキー場を思い出したんだろうと考えて気づいた。

冷たい空気、湿度、カレーの匂い。

この三点セットで、スキー場のカレーの匂いが必ずするゲレ食を思い出したらしい。今年は行けそうもないけど、またスキー行きたいなぁ。

ここで一句読めたらと思ったけど、なにをどうしていいのやら。

うちでは義母が好きなので、毎週テレビ番組プレバトを観ている。芸能人が俳句を作り、先生に採点される人気番組だ。夫は全く興味が無いけど、おばあちゃんの好きなテレビも少ないので仕方なく付き合っている様子。義母も今となってはどこまで理解しているかは不明だ。でも、何年か観ているうち、夏井先生の解説を毎回聞いているうちに、上手な人の俳句はやっぱりうまいなとか、フジもんの俳句いいなとか思うようになった。

一句読めたらいいと思った瞬間は他にもあった。

私は、遠くで暮らす一人暮らしの父親に毎週電話するのだが、一年くらい前からLINEのビデオ通話を使うようになった。画面には、父80歳私52歳が分割されて写り、父の背後には46歳で亡くなった母の遺影が写っていた。その時私は思った。

お母さん、若い。画面の私より、若い。

もう母が亡くなって30年経つし、46歳になった時に私は母の年齢を通り越したことは確信していたので、悲しい気持ちにはならない。ただ画面に映る父と私と若い母をみて、なんとも言えない気持ちになった。そこで一句。読めるとよかった。

通勤の電車が、田んぼの真ん中を突っ切る箇所がある。毎年、水田にみずが張られて苗が植えられると気分が上がる。通る度に水面が見えなくなり緑が濃くなっていく様子も切り取りたい。真夏にふさふさと青く繁った一面緑の田んぼの畦道を、自転車の高校生の男の子二人が制服の白いシャツをはためかせながら自転車漕いでいるのを電車の窓から見た時も印象的だった。その瞬間も切り取ってみたかった。

いいぞ、いいぞ。題材は見つかる。

五十の手習いで始めてみようかな。