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拍手笑いって何???



あずき坊主「劇場が揺れるぐらいの拍手笑いなんて取ったことが無いなぁ。
取ったことがある人ってどんな気持ちなんだろう。
気になるなぁ。
俺も拍手笑い取ってみたいなぁ。
拍手笑いって…どんなのなんだろう。」

という意味のタイトルではないです。

あずき坊主だって拍手笑い取ったことあるわい。
法事でめちゃくちゃ弟笑かしたわい。





いつかのライブのコーナーの時にとても大きな笑いが起こりました。
お客さんは手を叩き、芸人は手を叩いて足も鳴らすほどの笑いでした。

ですが客席に気になるお客さんがいました。
顔は笑ってはいるけどよく見れば苦笑い。
腕はだらんと下がった状態で勢いもなく申し訳程度に手を叩いていました。
まるで周りが笑っていることに合わせて無理して笑ったフリをしているようでした。


なんとも言えない気持ちになりました。

なんでこの人はお笑いを見に来てまで周りに気を遣っているのだろう。

別に自分が面白いと思わなかったら周りがどれだけウケていても笑わなくていいのに。
もちろんそれとは逆で周りが白けていても自分が面白いと思ったら身をよじって笑ってもいい。
なのにその人は、周囲の空気を壊さないように行動していた。少なくとも僕にはそう見えた。

楽しみ方なんて人それぞれなんだから、個人が好きな楽しみ方で好きに楽しんだらいい。


TV番組の観覧のお客さんはたくさん拍手をする。
その方が番組が盛り上がるので前説の芸人やスタッフさんがその様に指示をするから。

演者さんが登場するとき。
場面の転換があるとき。
面白いコメントが出たとき。

あずき坊主も前説で何度となくお客さんに拍手を促してきた。


あずき「じゃあ拍手の練習しましょうか!それでは皆さん!拍手ぅ〜〜!」

お客さん「(拍手👏)」

あずき「…って言ったら拍手してくださいね!」

お客さん「(照れ笑い)」

あずき「今日のお客さんはせっかちな方が多いですね」

お客さん「(小笑い)」

あずき「でも2人ほど引っかからなかった方もいましたね!疑り深い洞察力の鋭いお客様に拍手!」

お客さん「(大きな拍手👏)」

あずき「そんなお2人に聞きたいことがあります!
なんで初対面なのに僕のこと疑ってたんですか?

お客さん「(驚天動地の大笑い)」


とにかく番組観覧は盛り上がりが大事なので拍手を多用する。



しかしあの日は番組などではない。
ただのお笑いライブ。
お客さんが公演を盛り上げる必要はない。

なぜあの人はあんな自分を抑えるようなことをしたのだろう。

昔なにかあったのだろうか。



部活のおもんない先輩の発言で周りが笑っている中、自分だけ笑っていなかったときに

「お前なんで笑ってないねん。
お前以外の後輩みんな笑ってたやんけ。
それならお前もバットとグローブ使って一発ギャグやってみろや。
なぁ!
……お前なんで笑ってないねん!!!外周!!!」

とか言われたことがあるのかしら。


お笑いライブを観に行って周りが爆笑している中、自分だけが笑っていなかったときに隣の人から

「なんで今ので笑わなかったんですか?
私の推しがあんなに面白いことを言ったのになんで笑わないんですか??
私の推しはDMも返してくれるしファン対応も最高なのになんで笑わないんですか???
……ナンデナンデスカッッッッッッ
‼︎‼︎

とか言われて反省文書かされたことがあるのかしら。




野外フェスで最高潮に盛り上がったラストでアーティストが投げたピック、タオル、Tシャツ、その他諸々何もかもが、全くテンションが上がっていない服が乾ききってる自分の元に飛んできた為に周りから

「モッシュで圧し潰せ!!!!!!」

とか言われたのかしら。



だとしたら気をつかうようになっていても仕方ないね。

でもせっかくのお笑いなんだから気兼ねなく楽しんだ方がいいよね。





それはそうとして、そもそもなんですけども。

何故とっても笑ったときに手を叩くの?

大きな声で笑うだけでいいのに何故手を叩く必要があるの?

ふと疑問。


今って当たり前のように芸人もお客さんも笑うときに手を叩くけど、人間の肉体ってホンマにそのようにできてる??

笑い過ぎたら立っていられなくなって床に這いつくばるのはわかるけど、柏手(かしわで)を打つって何??

自分の"笑い"が許容量を超えたときに手を叩くことで肉体に悪影響のある物質を空気中に逃してる??

お笑いの劇場にはものすごい換気システムが必要??

霧ヶ峰フル稼働??


思えば不思議なことでした。

「笑う」「手を叩く」はよく考えたら全く連動していないのに、一体なぜこの繋がるはずのない2つが今では当たり前のようにセットになっているのか。

海外のコメディでは、お客さんはあまり手を叩いていない様に思います。
スタンダップコメディが好きでよく見ているのですか日本のお客さんとは全く毛色が違います。

欧米のお客さんはとてもテンションが高くて常に盛り上がっているのですが、笑っている時には手を叩かず大きな笑い声をあげたあとに一呼吸あけて賞賛の意味で拍手をしているイメージ。

笑うタイミングと手は分けているように思います。


なぜ日本のお笑いだけ。
なぜ日本の人だけは、笑っている時に手を叩くのか。



答えがわかりました。


それは。



『幸せなら手をたたこう』


この曲の存在です。

1964年に坂本九のシングルA面として発売されて以来、皆さん日本人が子どもの頃から慣れ親しんできたこの曲。

言わずと知れたこの曲の、歌詞。



幸せなら手をたたこう

幸せなら手をたたこう

幸せなら態度でしめそうよ

ほら みんなで手をたたこう



この曲を私たちは子どもの頃から聞かされていたのです。

わかりましたね?

皆さんがお笑いライブで笑ったときに手を叩く理由。

坂本九によるプロパガンダです。


私たちは決して自分の意思で手をたたいていたわけではなかったんです。

幾度となく繰り返し聞かせられたことによる、言わば洗脳だったんです。

「私たちは笑っている、つまり私たちは幸せなんだ、幸せならばどうするべきか、そうだ、手をたたこう

だから日本人だけが「笑う」と「手を叩く」が連動していたのです。



皆さん、騙されないでください。

本来ならば笑うときには手を叩く必要なんかなかったんです。

それらは僕たち日本人に刷り込まれているウソの常識だったんです。


だからいつかのライブで見かけた周りに気を遣っていたお客さん。
あなたがこれを読んでいるかはわかりません。
おそらく読んでいないでしょう。

しかし、何かのキッカケでこれがあなたの元に届いて「このお客さんは僕のことかもしれない」と思ったのならこれだけは覚えておいてください。












「幸せなら手をたたこう」は元はスペイン民謡らしいです。
なので"日本人だけがこの曲によって笑うときに手を叩く"という僕の説は最初から最後までなんもかんも間違ってます。
別に海外の人もコメディ観て笑いながら手叩いてました。
坂本九さんはプロパガンダもプロパンガスもなーーーんにも関係ないです。
Q.笑うときに手を叩くのはなぜか。
A.そんなもん知らん屁こいて寝り。

このnote2800文字もあるんやって。
あずき坊主は洗濯物も畳まずに何をしとんねん。
わけわかめ。
ぷいーん。


ここまで読んでくれてシャス👋

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