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世一の随想シリーズ・好日・一夕・起抜

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気付いたこと、お伝えしたいこと、感じたこと、日常の出来事 そしてお祝い、お詫び、感謝…… 森羅万象についてのページです。 "世一"と呼びすてにしてチョウダイ ! !
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#エッセー

随想好日『千円にみる、たかがとされど』香港編

シェん円~しぇん円、1000円 ! ! 団体のお客様を連れ、駐車場に留め置かれたバスへと戻ると、年端もいかない子供たちが、首にぶら下げたズタ袋から原色に染め抜かれた扇子のようなものを取り出し、それを両手で開くと風を送るそぶりを見せ、シェん円~しぇん円、1000円 !と口々に叫んでいた。  気の利いた口上などは必要ない。三つで1000円とか五つで1000円などという複雑な言い回しは出来ない子供たちのこと。扇子を束ねて頭の上に掲げながら1000円という呪文を連呼する。  この子達

随想一夕『美術作品・芸術作品、アートを前にした"素人"が最も感じやすいと思われるファクト』

随想一夕 『美術作品・芸術作品、アートを前にした素人が最も感じやすいと思われるファクト』※ここでいう素人とは、書くまでもなく、わたし込みの素人である。悪しからず。尚、誤解を受けるのは詰まらぬので書き添えますが、本稿は例によりまして多分に書き手の主観が支配的であります。ご寛容のほどを わたしの考える答えから書いてしまおうか。それは「時間」である。 誰が描いた作品であっても、それが陶芸であろうと絵画であろうと彫刻であろうとである。芸術家というものは作品に「時間」を綴じ込める性

随想好日『それぞれの流儀 巴里編』

随想好日『それぞれの流儀 巴里編』 2014年8月22日の産経新聞に「パリの現実」パリの現実に衝撃を受ける中国人・涙を浮かべて「二度と戻って来ない」という記事が掲載されていた。今から10年近く前であり、すっかりと古い話しとなってしまった。 丁度時を同じくして2014年頃からフランスでは外国人旅行者の受け入れ環境改善にテコ入れ、大ナタを振るい、それまでのフランスの「姿勢」から脱却を図ろうとしていたことは観光立国推進基本法発布後、インバウンド集客に舵を切り始めていた日本にも漏

コラム■グローバルカルチャーと宗教派生因子(Life style, Identity, Ideology)

グローバルカルチャーと宗教派生因子(Life style, Identity, Ideology)                 ■ ほんの少しだけ真面目な原稿になるので興味が持てる御仁だけがお付き合い頂ければ良いでしょう。本稿は私の根が三十数年に渡って張ってきた場所であると同時に、CosmopolitanでありTourismという根っこに関連したコラムとなります。 7/22 15:00のこと。私が管理する本家ブログにお一人で45ページもの原稿を読んでおられる読者の足跡

随想好日「熟まれ堕ちる瞬間に思いを寄せてみれば、孤独と闇しか無かった」

随想好日「熟まれ堕ちる瞬間に思いを寄せてみれば、孤独と闇しか無かった」 知っていたし理解していたしそこからしか産み落とすことは出来ないと分かっていた。他人様にとって良作であるか駄作秀作であるかに拘らず、自分の書いた作品たちに魂を込めようとする流れにおいては、孤独と闇しか存在しないのである。これは私にとってということであり、賑々しくあっても作品作りが出来るというお人もおられるだろう。 ここまでわたしが熟み堕とした作品たちに思いを寄せると3作品だけは賑々しい中で書いている。あ

随想好日 第四十五話『この季節になると想い出す』

 さて、一部においてはケッタ糞を抱える御仁もおられるやもしれぬ。そういう御仁は読まぬことをお勧めしたところからはじめてみよう。 今から、20年ほど前のことになるだろうか。わたしは日本料理職人の実弟と飲食関連事業を立ち上げている。立ち上げから二年ほどが経った頃。お世話になった街に何某かのお手伝いが出来ないものか。大きなことは出来ない。ただ、応援して頂けるお客様や業者の皆さんの立場に立った時、僅かながらでも社会への恩返しの姿勢を知って頂けることはマイナスにはなるまい。  さて、

随想好日 第二十五話『e-puboo電子書籍つくりました ! 当然タダですw』

御礼 ! ! 感謝 ! ! ダウンロード数のびております!! ビックリしました ! 本当に有り難うございます。 おまけに、前作までもダウンロードが伸びております ! ! 心より厚く御礼申し上げます。 やっと出来上がりました。去年から、年明け三日ごろまでには作るとブログでは書いていたので、なんとしても仕上げたかったのです。年始早々目標未達だけは避けたかったですから。 もしもお嫌でなければ、是非、リンクに飛んでまずは開いてみて頂けると嬉しいです。 そして、お好きなものが一つ

随想好日 第二十三話『 氷下魚 』

 氷下魚と書いて「カンカイ」と読む。別名"こまい"とも呼ばれるが、その昔調べたところでは、どうやら「姫ダラ」というのが正式だったはずだが。  北緯43度付近の冬の定番と云えばこれが出て来るのが通り相場である。  真っ赤に焼けた達磨ストーブやルンペンストーブの蒸発皿の脇にこの"ナマボセコマイ"を載せて炙る。  漢字で書くともう一丁雰囲気が出る『生干せ氷下魚』となる。 気をつけたいのは「生干し」ではない点だろう。ここは「なまぼせ」に拘りたいところである。  さて炙り始めると部屋

随想好日 第19話『効果効能・裏切り、失恋、不条理、中程度のメンタルダウン』

 お陰様でなんとか風邪は復調の経過を辿っております。そこで、ご心配を頂いた皆様に、本日はお歳暮代わりのお勧めの旅先のご案内と。一応、23才くらいから40才くらいまでの間に、世界地図の三分の一ほどの国々へと行かせていただけましたので、細々と切り売りしながらご案内出来ればと思っております。情報は古いものも混じってますから確認はご自身でお願いします                 ◆  随想好日 第19話『効果効能・裏切り、失恋、不条理、中程度のメンタルダウン』用法用量を守った上で

随想好日 第八話「今朝のお勉強」

https://note.com/embed/notes/n275ac3df4037 これはまた朝から良い原稿を読ませて頂けましたねぇ♬ まだの皆さんは是非に冷めぬうちにお召し上がりくださいますよう。 もともと「痴(し-る、し-れる)、ち」は仏教用語だったようです。普賢菩薩に捧げるお経、普賢行願品(ふげんぎょうがんぽん)の中の懺悔文に記された「三毒」の一つ。 ※拙著「夢殿」を書くにあたって救世観音菩薩、観音経を調べた際に枝葉として得た学びの一つ。  今の時代は便利になっ