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「30代で捨てておいてよかったなぁ。」と思うこと【TV編】

40代も半ばになってきて、今思い返すと、
「ああ、30代で辞めておいてよかったなぁ」とか
「捨てておいてよかったなぁ」と思うことや習慣がある。

そのひとつが「テレビ」を見る習慣、、、というか、テレビそのものである。

テレビを辞めたきっかけは、海外移住したことだ。

私は29歳〜34歳くらいまで、オランダに住んでいた。
正確には、かなり日本と行ったり来たりしていたので、実際に滞在していた期間はもう少し少ないかもしれないけど、生活の拠点はオランダだった。

テレビを見なくなった理由

①言語が分からなくて見れなくなった

オランダ時代は同居人のテレビが家にはあったけど、そもそもオランダ語が全く分からなかったので、ほとんど見なくなった。
オランダは小さな国なので、オランダ語の放送局は本当に少なく、海外番組(英語やドイツ語)にオランダ語字幕がついている事が多かったが、当時英語力も微妙だった私は、結局テレビを見なくなってしまった。

②日本のテレビの内容が「何かへんだなぁ」と思ったから

移住してしばらく経つと、同じニュースでも、日本のテレビの報道の仕方と、海外での報道のされ方に、大きな違いがあることに気がついた。

どちらが正しいかは別として、例えば、海外メディアでは好意的な捉え方をされている日本の政治家が、日本のメディアでは叩かれていたり。逆もしかり。

ひとつの事実が、これだけ違う記事になるのか?と思う一方で、それなのに、ほとんどの報道機関が同じ論調で、同じことを繰り返す日本のメディアに疑問を抱いた。

③テレビが洗脳装置だと思えてきたから

日本にいる時は「みんなが知っている番組」と言うのが必ずあって、会社に行っても「あのドラマ見た?」的な話が結構あったけど、オランダで勤め出して気がついたのは、みんなあまりテレビの話をしないこと。

そもそも、オランダの放送局が少なく、今の日本のようにFOXとか色々契約チャンネルが既に普及していたような記憶だけど、音楽とか、アートとか、家のDIYとか、趣味に走っている人が多く、あまりテレビの話題が出なかった。また、食事中テレビを見る習慣がある人も少なく、インテリアを気にして、部屋の真ん中にドーンとテレビを置いている家も(ある程度の家庭になると)少なかった。(と思う。あくまで私の私見です。)

人口約1500万人しかいないオランダ人なのに、同じ意見や、同じ価値観にするのは難しいのでは?と感じるくらい、みんな、てんでバラバラ。

一方、1億2000万人もいる日本人は、家の真ん中にテレビをドーンと置き、みんなが似たようなメッセージを受け続けて、似たような価値観を持ち続けている。これは、政治家にとっても、企業にとっても、とても便利な洗脳ボックスなんじゃないの?と思い始めたら、なんだか、気持ち悪くなって、見るのが馬鹿馬鹿しくなってしまった。

テレビを見なくなって、変わった事

そんな訳で、2007年頃から、あんなにテレビっ子だった私が、まったくテレビを見なくなった。その代わり、当時まだ、今のように普及していなかったYoutubeを見るようになった。

大学生の頃は、一人暮らしの静けさが寂しくて、ずっとテレビを付けていた。

結局、今は別に見たくないバラエティー番組を見続けて時間を潰したり、
朝から、暗いニュースを見て、将来が心配になったり。

テレビを見なくなると、そんな事がなくなって、心の余裕と、時間が生まれた。

日本の「常識」にも、振り回されにくくなった。

もちろん、ネットサーフィンやYoutubeも同じように時間を浪費するのだけど、テレビの10チャンネル位の中から「仕方ないから、これでも見るか」と、見たくもない物をダラダラ見る時間と、「知りたいこと」「調べたいこと」「見たいこと」「見たい人」を自ら選んで検索しに行くYoutubeでは、同じ番組を見るにしても、大きな違いがあったと思う。

(※ちなみに、慣れない海外生活で落ち込んだ時は、Youtubeでよく明石家さんまさんの番組を探して見て大笑いして、助けてもらいました。)

結局、帰国してからもテレビを買うことはなく、過ごしています

10年前は「テレビが家にないなんて、困るでしょう!」とよく驚かれたけど、よっぽど大事なニュースは、わざわざ探しに行かなくても、何だかんだ、誰かが教えてくれた。
今は、さらにスマホやSNS環境が整って、知りたくなくても、入ってくる。

意志が弱いからこそ、捨ててよかった

私はとにかく、意志が弱い。
意志が強くて、自分でテレビを見る時間をコントロールできる人は、家にテレビがあっても勉強もするし、大丈夫だと思うけど、私には、それができないし、今でも、実家や病院など、テレビがあると、釘付けになって見てしまいます(笑)
だからこそ、家にテレビを置かない、持たない、という選択は、私にとって最適だったと思う。

もしも、テレビを見続けていたら、今の生活はしていないと思う。

この10年間。ネットやYoutubeで自分で情報を探しに行くことで、娯楽として「学び」が自然と身についていたから、「ただ、会社で働く」と言うこと以外にたくさんの選択肢がある事が早くから理解できたし、コロナをチャンスに変えて、夫婦で山の別荘地で暮らしながら働くという、ちょっと変わったワーキングスタイルを実現する事ができた気がする。

本当は、20代でテレビを捨てていれば、、、とは思うけど、、、
30代でテレビ習慣を捨てたことは、今振り返っても
「人生を変えた、良い選択だった」と思う。



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