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石の上にも3年?!5回の転職で辿り着いた、フリーランス的、理想の働き方。

石の上にも3年。
若い頃、この言葉が嫌いだった。
なぜなら、私は、飽き性だったから。

5回の転職、6つの職場。

私は、今まで、何度も転職し、6つの職場(仕事)を経験している。
そして、それぞれの職場で、本当にたくさんのことを学んだ。

1つめの、美術大学の研究室助手の仕事では、多くの仲間と出会った。

今の主人と出会ったのもこの時期だし、国際交流展覧会や交換留学生のお世話係を通して、英語を学んだ。

2つめのWEBデザイン会社では、今の仕事の礎を学んだ。

朝8時〜夜11時頃までオフィスでひたすらPCに向かう、完全ブラックなデザイン会社だったけど、当時、まだ、できる人が少なかった「WEB制作」を実務で学んだ事が、その後のキャリアにつながっていった。

3つめは、オランダで。初めての海外での仕事。

ラッキーなご縁で潜り込んだ、オランダのバイクパーツを輸入、輸出するディストリビューターでは、日本マーケットの開拓を命じられ、初めてマーケティングや営業を肌感覚で学んだ。毎日、毎日、泣いてばかりだったけど、その後の自信へとつながっていった。

4つめは、地方の中小企業で、ものづくりの現場を見る。

帰国後、地元でお世話になった中小企業では、企画開発室のデザイナーとして採用してもらった。OEMとは何か?日本の地方の企業はどのようにものづくりをしているのか?分野が違う事ばかりで、新鮮だった。

また、週に1〜2回出社し、残りは家で作業する、今で言う「リモートワーク」的な働き方を初めて実現したのも、この時期だった。
「前例がない」と言うことで、雇用形態はパートになったが、体調にムラがあり「家で仕事をしたい!」と思い続けていた私としては、初めて、自分の理想に近い働き方が見え始めた時期でもあった。


5つめは、初めての個人事業主

35歳位から、本格的に、母のアクセサリーブランドの経営を手伝いはじめた。デザインだけでなく、マーケティング、接客、店頭販売まで、毎日、ありとあらゆることに追われる仕事は、飽き性の私を飽きさせない、唯一の仕事だった。上司の忖度を受けることなく、自分の采配で仕事ができるのも最高に楽しかった。やっと、ここで、自分に向いている仕事がはっきり見え始めたと思う。


そして今、6つめ。主人とフリーランスデザイナーとして。

そして、今、フリーランスデザイナーの主人と共に、仕事をしている。
私の役割は、今までの自分の経験を活かして「どのようなデザインを制作すればいいか分からない」お客様の話をお聞きし、ブランディングを提案したり、キャッチコピーや文章を含む構成案を作成したりすることだ。

地元のお客様の場合、訪問すると、ついつい「インスタグラムをこう活用したら?」等と、お金ももらわずに、いろいろアドバイやお節介をしてしまって「また、やり過ぎてしまった!」と後悔することもある。
でも、どうやら、私は「小商売」の売上をどう伸ばすか?を考えるのが好きらしい。

ただ、デザインを作る、、、だけでは飽きてしまう私としては、それぞれのご商売に合わせて、最適な表現を考えて提案する仕事は、ある意味天職かなぁと思っている。


いい加減なもんです。

こうやって文章にすると、スゴイ経歴に見えてくるけど、実際は、仕事と仕事の間に無職な時期ももちろんあるし、WEBデザインや、オランダの会社は1年少しで辞めている。
それを、長いと考えるか、短いと考えるかは、自分次第かなぁと思う。

私は、どちらかと言うと要領良く、熱中すると没頭するけど、飽きやすい、典型的なB型タイプなので、初めは寝る間も惜しんで、仕事に邁進する。
それこそ、必死でやる。
その結果、1年くらいすると、大抵のことが「出来る気」になってしまい、飽きてしまうという難点を抱えてきた。

ただ、ひとつ言い訳するならば、必死で頑張るので、それなりに成果も出したりして、全て惜しまれながら、円満に退社した(と自分は思い込んでいる(笑))ことだ。ありがたい事に良い人々に恵まれ、ほとんどの会社の人々と、今だに、交流がある。


転職するのは肩身が狭かったけど、でも、そのおかげで今があると胸を張って言える。

石の上にも3年と、長く、粘り強く、同じことを続ける事が美徳とされる日本で、何度も天職を繰り返した私は、正直、いつも肩身が狭かった。

自分が、ダメダメの落ちこぼれに感じたことも、1度や2度ではない。

でも諦めずに「これは違う」と思うと転職し、自分の理想の形を追い求めてきて、よかったなぁと、40代になった今は思う。

転職は、ただ仕事を変えるだけではなく、初心者として、自分の知らない世界に飛び込んで、学び続けるチャンスでもある。資格を取ったり、MBAを取ったりするのも大事かもしれないけど、それ以上に実務で得る「経験」は大きい。
どんなに「難しい」「怖い」と思っていることでも、1度経験してしまえば「知っていること」に変わる。その「経験」と「勇気」が持つパワーの重要性を、40代になった今、ヒシヒシと感じている。


そして、今、たどり着いた生き方。

今、私は、山の別荘地にひっそり暮らし、フリーランスデザイナーの夫と仕事している。もちろん、良いことばかりじゃないし、誰もが憧れるスタイルでもないのかもしれないけど「私にとっては幸せ」な働き方をしているなぁと思う事が多い。

私が追い求めていた生き方は、別に、バリバリのキャリアウーマンになることでも、大金を稼ぐことでもなかったと、今になって思う。回り道をしまくったけど、私は、私らしく、自由に、自分の力を活かせる生き方を探していたのだ。
理想の働き方も、成功も、ひとそれぞれ。
私は、毎日学んで、変化していかざるを得ない自営業が好きだし、朝、目覚ましをかけずに起きて、自分のペースで仕事に向かえる毎日が幸せだ。


例えば、ことわざが「石の上にも3年」と言ったとしても

会社を辞めたい!そんな悩みは、普遍的だ。
色々な意見があると思うけれど、あなたの心の声が「この会社は違う!苦しい!」と叫んだら、その声に従えばいいと、私は思う。

日本では「新卒」がもてはやされるのかもしれないけれど、アメリカでは何社も経験していないと採用しない会社もあると聞く。
常識なんて、場所や時代によって変わってしまう、あやふやなものだ。

何も間違えず、どこにもぶつからず、寄り道もしない人生なんてない。
前さえ向いていれば、正直、人生、なんとかなる。
もう、40代も中盤になってきて、振り返ると、確信を持って、そう思う。







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