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私は我が家の在庫管理担当ではありません。からの家庭内ストライキ突入。

結婚したての頃の話。

驚いたのは、

トイレットペーパーの減るスピードの速さよ。

こないだ買ってきたと思ったのに、また?

歯磨き粉の減る速さよ。

こないだ買ってきたのに、もうないの?

ボックスティッシュは、、、何度も欠品させました。


そりゃそうだ。1人暮らしだった私。2人になれば倍のスピードで消耗していく。これまでの1/2のペースで買いに行かなきゃならない。欠品しないように注意を払っていても、欠品はあっという間にやってくる。その度に私が補充をしていた。時々は、忘れる。

それなのに、夫はというと、トイレットペーパーがあるのが当たり前。歯磨き粉だって、ボックスティッシュだって、一度も補給をしたことがなかった。夫だって一人暮らしをしていた時は、自分で購入していたはずなのに。


そこである日の私、

「私は我が家の在庫管理担当ではありません」

と元気よく言い放ち、ストライキに突入することにしました。

自分用のトイレットペーパーだけを購入してクローゼットへ。使うときはクローゼットから持ち出し、使い終わったら、クローゼットに戻す。

ただそれだけのストライキ。

まぁ、夫、すぐに自分用のトイレットペーパー、買ってきましたけどね。ワハハ。


その数日前のこと。あるドキュメンタリーで、ストライキが女性の地位を向上させた歴史があると知りました。それで私も家庭内ストライキをしてみようとそんなことを考えたわけです。

最もジェンダーが進んでいる国のひとつアイスランドでは、1975年10月24日、女性の約9割が、仕事や家事をせず、街に出て集会などを開催。男性たちに女性がいないと国が回らないと認識させるきっかけを作りました。そして、1980年には世界で初めて民主的な選挙で女性大統領が誕生したりもしました。

(アイスランドは、先日発表された、世界経済フォーラムによる、国別の男女格差を測る「グローバルジェンダー・ギャップ指数」で11年連続1位。日本は121位です。)


それからも私、このプチストライキを、何度か行いました。

夫が毎朝お茶漬けにして食べるお漬物。

夫が毎朝飲むインスタントコーヒー。

夫が毎晩飲む缶ビール。

私は、これらの欠品に気付いても、買うのをやめるようにしました。


夫はいつの間にか、在庫管理を自分でするようになり、自ら買って来るようになりました。私が時々買ってくると「ありがとう」と心を込めて言ってくれるようにさえなりました。



ストライキの成果です。



いや、何か違うな。ストライキの成果もあるのだろうけれど、

そもそも夫は、やれないのではない。きづけないのでもない。気づけば自分でできるのだ。

私が奪っていたのは、夫が自分でやる機会だったのではなかろうか。

私は、夫から機会を奪った上、夫は何も補給しないと、勝手に苛立っていたのではないか。




気付いてもらうためのストライキ。

アイスランドの男性たちは、きっと気付いたのですよね。

女性がやれることと、自分たちがやれることの両方に。




昨日、朝ごはん用にと、夫も私も、パンをひと山ずつ買ってきてしまって、キッチンにふた山の食パンが。二つ並んでるのを見て、お互いがやれることを思ってなんだか嬉しくなったのでした。



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