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2016年・J3に降格したギラヴァンツ北九州の終了間際失点試合の数々を振り返る


サッカー界隈で面白いレベルの高い笑いを提供するサポーターが多いと言われるのがジェフユナイテッド市原・千葉とアビスパ福岡。
その中でもサッカーのみならず、映画の評論の面白さでも注目されている千葉サポであるtkqさんが以下の記事をアップしておられました。

今回も声を上げて笑わせてもらったんですが、
【終了間際に失点しすぎじゃない?】
の項目を読みながら、ふと2016シーズンのギラヴァンツ北九州の事を思い出したわたくし。
あの年、幾度となく終了間際に失点し、目の前でこぼれ落ちて行った勝ち点のせいで降格したという確信を持っているのですが、実際の所どうだったのか。
もしかしたら気のせいだったのかもしれない。
コロナのせいでお盆もヒマやし、なんか気になってきたのでちょっと振り返ってみるか…
と思ったけど、去年もお盆のヒマにまかせて記事を書いてるのでどうやら今年のお盆がヒマなのはコロナのせいではなさそうです。
まあそれはいいです。

と、いうワケで、85分以降の失点を終了間際の失点とし、2016年の終了間際の失点をカウントしてみました。

総終了間際の失点数 11
(内訳:勝ち越され3、同点5、追加点(死体蹴り)5)


もっと勝ち越されが多かった印象やけど、同点の方が多かった。
あとそもそも負け試合の終了間際にダメ押し追加点食らってる数が多かった。

それにしても終了間際感がホントすごい。
85分過ぎどころか、89分の失点が3、90分過ぎのAT失点が8もあります。
この年の私は、ホームだけでなく四国と北関東以外のアウェーは行っていたため、
カウントしながら生々しいほどに当時の記憶がよみがえってきてすごいうんざりしてきました。真夏の不快指数倍増。
何故わざわざ自ら不幸になるようなことをしてしまったのかという気もしますが、まあそれはいいです。
(暑さにやられた脳でカウントしたため間違いがあるかもしれません。申し訳ございません。気付かれた方はご指摘下さい。)

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【思い出の終了間際失点を振り返る】

ではここで、終了間際失点試合の中でも思い出深い試合をピックアップしてみましょう。
当時の私は仕事ではなく、ガチのサポーターとして試合を見ていたので、あくまでも1サポーターの体験と感想ということでご了承ください。

■3節3/13(日)岐阜-北九州1-0(89レオナルド・ロシャ)
特に思い出深くもないが、終了間際失点はここから始まったということで。

■8節4/17(日)C大阪-北九州1-1(90+2ソウザ)
熊本地震直後で、九州のチームで試合出来たの北九州だけという状況でAT弾で勝ち試合を逃すという体たらくに悔し泣きしました。
唯一試合出来た九州勢としての意地はないのかと。
そんな中、ロビー君のフリップ芸の地震への気づかいが嬉しかったのは覚えています。

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そしてこの年セレッソってJ2だったんですね。すっかり忘れてました。
そりゃ北九州がこの年J2だったことを忘れて、快進撃を続けている現在、
J3からの昇格組の超新星!北九州が面白い!
みたいに思ってる人が多いのもごもっともです。
みんな忘れとるかもしれんけど、北九州は16年までJ2だったんです!

■9節4/23(土)北九州-清水(1-2)(90+1大前元紀)
清水がJ2だったことは覚えてます。ここから個人的に清水とのご縁が続いているので。
清水とのご縁と言えば、この年清水をJ1に復帰させたのが小林伸二監督。
昨年から監督となった北九州をJ2に復帰させ、今年も継続して北九州の指揮をとり、チームは開幕前の大方の予想を裏切り、快進撃を続けています。
ちなみに小林監督はこの時の本城陸上競技場の記憶がないそうです。人の記憶とかそんなもんです。

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■17節6/8(水)北九州―群馬0-3(90+1瀬川祐輔)
これはAT弾を食らわなくともそもそも負けていた試合なんで「死体を蹴とばされた」失点なんですが、何で記憶に残っているかというと、3得点全てを瀬川にやられたからです。そうです。瀬川にハットトリックキメられたからです。
16節を消化し、開幕戦以来勝ってないというなかなかヤバい戦績の中、今日こそは勝ち試合をと平日の夜にわざわざ本城まで行った結果がこれです。
私も大概にして眉間に皺が寄りまくりましたが、この日は遂にゴール裏で立てこもりが発生。
立てこもりの要求がよくある「監督出せ!」ではなく初手から「社長出せ!」だったのはまあ、色々事情があったんでしょう。
いずれにせよ入場者数2115人、目視で出席とれる人数のゴール裏のたてこもりにはしみじみとした趣がありました。
J界隈で全く話題に上らなかったあたり、更に哀愁を感じました。


■24節7/20(水)群馬―北九州2-2(90+2小林竜樹)
たてこもりから約一か月後、同カードのアウェー。またAT弾で同点にされております。
あえて良かった点を上げれば、決められたのが瀬川じゃなかったことでしょうか。
そしてホーム&アウェー共にこのカード、水曜の夜の試合で観客が二千人台というのも味わい深いです。(2831人)

※追記(2023.6..27)
この試合、群馬の1点目を決めたのは山岸祐也なことに気付きました。
山岸祐也といえばいつの間にかすっかりJ1に定着した感のあるアビスパ福岡のエースストライカーですよ。
何をやっても画になり華のあるイケメンにもかかわらず、
群馬からスタートし、岐阜、山形、福岡と地味渋に泥臭く下積み重ねてきた風情がとても良いです。
ついでに同じく今福岡にいる中村駿もスタメン。
2人とも本城での試合出てるというだけで親近感が増しました。
本城時代の北九州戦に出たことがある現役選手全般に親近感が勝手に増していく今日この頃です。(老人会)


■25節7/24(日)横浜FC-北九州2-2(90+4永田拓也)
今日こそ勝てると本気で思っていた。はよ笛鳴ってくれと。
が、こうなる予感もしていた。
結果に対する落胆以上に試合以外の出来事の方に腹立って、思わず怒りを怒りの対象に向かってぶちまけたんですが、同時に日頃とても怒りを直接ぶつけそうにないイメージの人が、私以上に同じ対象に怒りを向けていたのを見て、
あ、私はもう怒らなくてもいいのかな、
とか思ったりしました。
一体何のことか分からんと思いますが、知りたい人は聞いてきて下さい。
尺相当とりますので、感染症拡大の現状を鑑み、直接お答えするまでしばらくお時間を頂きますのでご了承ください。

あと個人的に注目すべきは、AT弾を決めて下さっているのが途中出場の永田拓也という点です。
永田拓也といえば今季東京ヴェルディから北九州に期限付き移籍加入でサイドを走りまくってるあの永田拓也です。
あーびっくりした。全然記憶になかったわ。
シーズン前の島原キャンプの記事でインタビューしたんですよね…
ちゃんと覚えとったら
「16年ニッパツで絶望的な一点を決めて下さいましたね」
と笑顔で聞けたのに。


■31節9/11(日)北九州―徳島 0-1(90+3渡大生)
はい。わたりんです。
前年まで北九州でプレーしていたわたりんです。
ちなみに終了間際弾ではないですが、アウェー徳島でもわたりんに決められて負けてます。
高卒ルーキー以来、北九州に4年間在籍した選手に移籍後ホーム&アウェーできっちり恩返し弾くらってるところが本当にやさしいチームだと思います北九州。

この日も試合終了後のゴール裏は荒れに荒れ、あいさつに来た渡&木村に罵声がとびました(スカパーでは北九州ゴール裏に向かう二人を映し、美しい場面として紹介されていたのに)。
こういう荒れた状況が有名なチームで発生すると、それなりにサッカー界隈で話題になるもんじゃないかという気がしますが、
入場者数2654人の、目視で出席とれる人数のゴール裏での荒れた出来事などJリーグ界のどこからも気づかれなかったところが奥ゆかしくていいなと思いました。

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以上思い出の終了間際失点試合について触れてきました。
最後に一点付け加えると、逆にATで2点差から同点に追いついた試合もあります。
J2残留のわずかな希望をつないだ試合というのがホーム最終戦の水戸戦。
90ロドリゴ、90+2池元と、もうスタジアム中が一体となって鳥肌が立つほどの歓喜に包まれました。
きっとこの流れで最終戦、山形で残留決めてくれるハズ…そう信じてさっむい冬の山形に乗り込んだ私は、絶望の果てに何があるのかを遠く東北の地で知ることになるのでした。

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【結論:やはり終了間際失点の多いチームは降格やむなし】

とまあ、やっぱ終了間際に幾度となく失点するチームは降格してもやむなしということを再確認する作業となりました。
tlqさんの根性マイニング式調査結果にも
『岐阜と鹿児島でした。驚異の13回という終盤間際の失点で勝ち越された回数は共に5回。この数字を見るとJ3降格もやむなしという気になってきます。』
とありますが、北九州降格年の総終了間際の失点数11、勝ち越され3回、同点5回という数字を見てもだいたい近いものがあります。
今シーズンは特別なシーズンのため降格なしのレギュレーションですが、来季以降はこの辺の数字を念頭に置いておくといいかもしれません。
最もこの数字を気にせずシーズンを過ごせるのがどのチームにとってもいいに決まってますけど。

書きながら色々リアルに思い出して本当に具合が悪くなりそうですし、でももっと書きたい事を山のように思い出しましたが、それはまた別の機会に。
例えそれがなかったことにしたいほどのどんな黒歴史も、歴史は歴史として未来へ繋いでいかねばならないのです。
歴史に学ばない者はまた失敗を繰り返すのです。

あの時があったから今がある。北九州は一番下からのchallenger。
調子に乗るな、波に乗れ。

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今季10節終了時点で北九州は暫定3位。
J1昇格イケる!さすがコバさん!
と前のめりになるのもよく分かりますし、私だってミクスタに浦和とか鹿島とか川崎が来るの見てみたいです。
まあチームが来る前にまず
「アウェー割り当てチケットが少ねえ!」
と主に浦和のサポーターあたりからクレームが来そうな気がしますが。
すいませんね、ミクスタ定員15000人で。
でもめっちゃいい自慢のスタジアムよ。本当に。



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