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うつ病とADHDのはなし、、

わたしは2019年の秋に職場の人間関係がもとでうつ病を患い、その後コロナ禍に突入した事もあって翌年5月まで約半年間仕事を休んで療養しました。

現在メンタル的にはすっかり復調しているけど、「サインバルタ」という抗鬱剤は今もまだ毎日飲み続けています。

精神疾患の薬は急にやめたりすると悪影響が大きくて医師の指示で少しずつ減薬〜断薬する必要があるので、慎重に減らしていこうと思ってるけど、実は一方でこのままずっと飲み続けていこうかと思ったりもしていて、、

話は変わって、わたしは子供の頃からずっと、頭の中がごちゃごちゃしていて整理がつかず、いつも思考に靄がかかってるような感じで過ごしてきた人でした。

そのせいで勉強も仕事も要領を得ずうまくいかない事も多くて、いろんな作業も不器用だし運動神経も鈍いし、何となく生きづらさみたいなものも感じていたりしていて、、

音楽が好きだったからいろんな楽器を手にとったけど、演奏のコツを覚えるのに人の何倍も時間がかかったりしてひとつもモノにならなかったし、、

それは自分の欠点、短所だろうと思って克服しようとはしていたんですがなかなか思うようにいかず、悩んでいろいろ調べてるうちに「ADHD」っていう言葉に辿りつきました。

いわゆる「発達障害」とも言われてるもので、自分の場合はこのうちの「注意欠如」の症状に当てはまりそうだなと思いつつ、でも何となく病気に逃げるのはダメな気がして、気になりつつもそれ以上詳しく掘り下げることはしてきませんでした。

ちなみに、ADHDの注意欠如の症状で自分に当てはまるなって思ったのは以下のような点です。

・頭の中やスケジュール・タスクを整理できない、順序立てて行えない
・気が散りやすく仕事や作業に集中することが苦手
・やりたいことや好きなことに対しては集中しすぎてしまう
・期限を守れない、先延ばし癖がある
・ケアレスミスが多い
・忘れ物が多い

多かれ少なかれ誰にでもある事じゃんて思われるかもしれませんが、こうした特性が強くて常時続いているので、日常や仕事など色んなことに影響して支障をきたしてしまいます。

例えば仕事でAということを説明されたら、普通はそのままAと理解してそれを行うにはBという方法で、、というようにシンプルに考えますよね、、

それがわたしの場合、Aというインプットを理解しようとする過程で横からいろんな考えがごちゃごちゃに混ざってきたり他の関係ない事が思い浮かんで集中できなかったりで消化できず、自分の中で結論が出ない中途半端なままになって、その状態でAを遂行するための方法を考えるのでそもそも方向性も定まらないしその過程でもまたごちゃごちゃといろんな考えや迷いが混ざってきて、、みたいな感じで、情報のインプットもあやふや、自分からのアウトプットや情報発信もあやふやになって、結局お前何が言いたいんだ?どうしたいんだ?ってなる事が多くて、、

時にはあやふやと思われないように自分でちゃんと理解も納得もできていない状態のまま見切り発車で「それはCです」とか断言してしまって、言ったはいいけど不安を抱えたまま結果大失敗したりとか、、

そんなことが自分の努力不足や欠点で恥ずかしいと思っていたので、それを誤魔化すために自分を過大にみせようと見栄を張ったり嘘をついたり隠し事をしたり人と壁を作ったり、、そんな自分が自分で嫌になってコンプレックスや激しい自己嫌悪に苛まれたり、、

それで最初の話に戻るんですが、うつ病で薬(サインバルタ)を数か月飲んでたら、ある時そのADHD的な症状が少し収まってるような感じがしてきたんです。

主治医にその事を話してみると簡単なテストをしてくれて、その結果やっぱり自分にはADHD的な傾向がある事がわかりました。

また、わたしが飲んでいたサインバルタという薬はADHDの症状にも効果が見られたという報告があるそうで、わたしの場合もそれで状態が好転した可能性があるかも、という話もしてくれました。

正式な診断ではないけど、今まで欠点だと思って自分で自分を責めていた事がある程度は先天的な事が原因で、それが飲んでる薬で軽減されてきてる可能性があるとわかって、何だか救われたような、ほっとしたような、これまで背負ってきた重い荷物を下ろすことができたような気持ちになったのを覚えています。

ひとつ誤解を招きたくないのは、それがわかって自分はADHDだから仕事とか色々なことが出来なくて当然なんだ!!って堂々と開き直った訳じゃないということで、、

発達障害だろうが何だろうが他人にとっては全く関係のない話だし、免罪符でも何でもないという事はちゃんとわかっているつもりです。

これまで自分で何とか克服しなければいけないと考えてもがき苦しんできたので、それが例え「薬」という手段であっても良い方に向っていることが嬉しかったという事です。

今ではAというインプットに対してあまり混乱せずストレートにAと理解できるようになってきたし、それに対するアウトプットもある程度明確に自分の意見を言えるようになってきました。

変な話、ウクレレ演奏の上達や音楽理論の理解なんかにも良い影響が出てる気がするんですよね♪

それで、うつ病が治った今でもサインバルタは飲み続けていこうと思っていて、主治医にもその事を相談した上で処方してもらっています。

一方不安もあって、今の自分は薬で作られた自分で本来の自分ではないのか??薬に頼ったままで本当に良いのか??と考えたりする事がなくも無いけど、、

でも別人みたいに人格が変わった訳ではないし、発達障害や精神疾患は身体機能(脳)の疾患=病気なわけだから、他の病気と同様に薬で症状が好転しているのなら飲み続けるのは決して悪い事じゃないと思うようにしてます。

そんなこんなで、外からはどの程度変わったように見えるのか、もしかしたらあまり変わったようには見えてないのかもしれないけど、うつ病を境に自分の内面では大きな変化があって、それは自分の音楽や「なつねぇ」という存在に対しても少なからず影響を与えていると思ったので、こうして文章にまとめてみたという次第です。

おしまい。

※今は「デュロキセチン」というサインバルタのジェネリックを服用してます。そこそこ高価だったのでお安くなって助かってます😅

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