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#いいねの数だけ本棚にある本の216ページを紹介する (小説棚の場合)

こんにちは。azitarouです。

Twitterに  #いいねの数だけ本棚にある本の216ページを紹介する というハッシュタグが流れてきたので、本棚の本をつらつら挙げてたのですが、いい感じに筆が乗ったので本を紹介しようと思います。216ページっていうのが絶妙な塩梅ですね。紹介するのは小説棚の本ですが、他の棚からあぶれた本もここにしまってあるので我々は何をしでかすか分からないぞ。


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新装版 ムーミンパパの思い出/ヤンソン(2011)

『ムーミンパパの思い出』は、荒れ狂う海を渡る真の男のためのバイブルですが、それはそれとしていい年して駄々をこねたり一人で勝手に拗ねたりするムーミンパパが、家族やご近所さんを騒動に巻き込んでいくクソ父親ムーヴは必見。


パプリカ/筒井康隆(2002)

今敏監督の名作オブ名作アニメーション映画『パプリカ』の原作小説。映画よりも数段上のインモラルな描写はかなりの破壊力があり、めちゃくちゃ面白い。


消えるヒッチハイカー/ジャン・ハロルド・ブルンヴァン(1997)

『ベッドの下の斧男』、『客の消えるブティック』、『下水道に潜むペット』など、胡散臭い話ばかりが集う「都市伝説」を学術的に編纂した第一人者、ジャン・ハロルド・ブルンヴァンの書籍。火の無いところに煙は立たないということで各地の新聞や手紙のやり取りを洗いざらい分析し(この頃は電報程度しか連絡手段がまだ無い時代だった)、噂が広がり、婉曲して伝えられていく様を順を追って解説した、ものすごくご苦労様としか言えない内容。


ゲーム音楽ディスクガイド(2019)

以前別の記事で紹介した本です。ゲーム好きなら一家に一冊。ただしもうマケプレ価格になってる。ウソだろ。


西洋名画300選/大塚国際美術館(1998)

大塚国際美術館で購入した書籍。大塚国際美術館はめちゃくちゃ素晴らしいところなので一生に一回は行くべき。絵画はその時代の歴史や文化を克明に表すので、これ一冊でおおまか西洋史が理解できる良書です。美術館に行った際は記念に是非。


深海のYrr(中)/フランク・シェッツィング(2008)

海を際限なく汚し続ける人類に業を煮やした深海の知的生命が、メタン鉱脈を爆破し、クジラをけしかけ船を難破させ、カニやロブスターに病原菌を忍ばせパンデミックを引き起こす!立ち上がるのは老齢に差し掛かった海洋学者たち!というパワー溢れるシーライフパニックSF小説。知的生命も別に自然の代弁者という訳ではなく、クジラや魚や魚介類を下等とみなして人類ジェノサイドの道具に使っているのがミソ。


人類は衰退しました(1)/田中ロミオ(2011)

ポストアポカリプスとメルヘンの幸福な結婚。現代社会に向けた皮肉やブラックジョークの数々も鋭いエッジが効いていてチョー面白い。スーパー傑作ライトノベル。


残穢/小野不由美(2015)

いわくつきの土地や物件の歴史を調べていくと、実は血みどろな事件が代々起きていたという、土地密着型ホラー。架空のドキュメンタリー形式の小説であり、一般的なホラー小説のように幽霊に襲われたり化け物とバトルはしないのでそういうのが苦手な人も安心。映画版は原作と違って興味本位で首突っ込んだ罰がちゃんと当たる内容なので注意してね!


眼中の悪魔〈本格篇〉/山田風太郎(2001)

山田風太郎と言えば魔界転生や忍法帖シリーズが有名ですが、短編集もめちゃくちゃ面白く、江戸川乱歩のような胡乱でどろりとした作風が好みなら100%ベストマッチします。酸をひっかぶる男が一番好き。


ドラゴンクエストⅤ 天空の花嫁 公式ガイドブック 下巻●知識編(2004)

家族が全員揃うと魔物の出番があまりなくなるのが悲しい。そしていつまでたってもグレイトドラゴンとキラーマシンが仲間になってくれない。


全てがFになる/森博嗣(1998)

アニメ版の浅野いにおキャラクターデザインの主人公2人がめちゃくちゃ好き。


ブレイブ・ストーリー(上)/宮部みゆき(2006)

巷で流行ってる異世界転生や異世界転移ものを敬遠してしまうのは、間違いなくブレイブ・ストーリーが最高に傑作だからで間違いない。全人類読め。


東京アンダーワールド/ロバート・ホワイティング(2000)

終戦直後から高度経済成長を遂げる日本、東京を舞台に、進出してきた外国人、ヤクザ連中、娼婦、政治家や相撲取りが国の立て直しのどさくさに紛れて一攫千金を狙い、政界に躍り出、大スターに上り詰めたりする話をマフィアのボスの視点から描くノンフィクション。どこまでが本当か嘘かもはや見当がつかないが、日本が最もエネルギーに満ち溢れた混沌とした時代を鮮明に描写しており、めちゃくちゃ面白い。ニンジャスレイヤーの副読本として購入。


ラヴクラフト全集1/H・P・ラヴクラフト(1974)

人間の根源的恐怖を、外宇宙からの脅威でもって様々と描写したマスターオブパルプ小説。あのくど過ぎるとさえいえる文体も、これまで遭遇したことのない恐るべき存在を、可能な限り文章として落とし込んだと思えば必然だったといえる説得力を持つ。神話とは百科事典に記された情報ではない。人間の五感でもって読み取られた体験なのだ。


ペンギン・ハイウェイ/森見登美彦(2012)

随分と遅れてやってきた夏が、僕らを殺しにかかってきた。全人類読め。


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改めて読んでみるとどれもめちゃくちゃ面白いし、文字だけでが数百ページ続いてるなんて小説というコンテンツヤバすぎ。人類の英知だ。最近は漫画ばっかり読んでるので、そろそろ字だらけの本も手に取らないといかんですね。

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