見出し画像

【金沢】ご褒美ご飯【うつしき】

新竪町商店街、メインの通りから少し入ったところにそのお店はあります。
2021年オープンした古民家を改装した店舗は静かなエリアにありその佇まいはお店に入る前からこれからの時間に期待を抱かせてくれます。
お店はL字カウンター席、メニューはおまかせコースのみ。

先付

瑞々しい旬野菜に濃厚な卵黄酢ソースとねっとりと旨みの引き出された甘海老
カラフルなガラスの器も相まって色彩鮮やかで目でも楽しい一皿

向付

手取川の鮎の飯蒸し
解禁されたばかりであったためお店に入ったのは運が良いとのことでめぐり逢いに感謝。
鮎特有の青い香りと内臓の苦みはそのままで食べても美味しいが下の米と合わせると米の甘味と合わさりさらに箸がすすむ。
頭、尾、骨はカリカリの骨せんべいになっており杯がすすむ。

アカイカとガスエビ
アカイカは細かく飾り包丁が入っておりすだちと塩で食べると濃厚な旨みとねっとりとした食感をすだちの酸味が爽やかにしめてくれる。
県外の方にはあまりなじみのないと言われるガスエビ。見目は派手ではないものの甘味が強く、なかなか見ないほどの大きな身はプリプリと弾けるような歯ごたえ。

甘鯛、にゅう麺、じゅんさい、インゲン
甘鯛は炭火で香ばしく火入れされている。旨みたっぷりの脂が溶けだし出汁と調和する。極細のにゅう麺は良く味が染み満足感がさらに高まる。

蒸物

毛ガニのほぐし身、土佐酢のジュレ、加賀太きゅうり
花穂紫蘇ののったジュレを蟹とともに口に運ぶとさっぱりと口の中をリフレッシュしてくれる。

揚物

嚙んだ瞬間に口の中に旨みの乗った脂が広がる肉厚のアジフライ。
しっかりと筋肉ができている「キレて」る鯵

焼物

歯を入れ、その柔らかすぎず硬すぎない弾力で返してくる鮑に思わずため息をついた一皿。付け合わせはズッキーニ。

飯物

糸生姜の炊き込みご飯。
シンプルに生姜の旨みを届けてくれるご飯。ふっくらと炊き上がったご飯に留椀、香の物がコース終盤にもかかわらず食欲を掻き立ててくる。

水菓子

青梅の甘露煮。
丁寧な仕込みが伝わる甘味と柔らかさ。

抹茶で〆

料理に合わせるお酒はお任せするのがおすすめ。
地物の酒屋さんからお店の料理に合うお酒を入れてもらっているとのこと。

お店の構えは正統派の日本料理店という趣ですが一皿一皿にお店の個性が発揮されておりかなり印象に残るお料理たちでした。また、店主さんの器や食材、料理へのこだわりと敬意が感じられる会話も楽しくまた行きたいと強く思わせてくれるお店です。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?