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スポーツチャリは初手が山場 ここをなんとかしたい

X(Twitter)が最近、ロードバイク(クロスバイク)色になっているので、稀にスポーツチャリを初めてみたい方からDMを貰うことがあります。

買う気はないのですが、カーボンフレームチャリの値段を調べたりして、最近のロードバイクの金額を見ています。約20年前にロードバイクを買った頃に比べて、値段が上がっています。

20年前ってどうなのよ? と言う所もありますが現在、カーボンフレームでショップ買いをしようとすると、最低30万~は考えないと選択肢がない? そんな感触です。

庶民にとって「あぁ、そうですか」と簡単に納得できる金額ではないと思います。20年前は30万辺りからフラグシップに近いフレームのチャリが買えた気がします。

スポーツチャリを走らすこと自体、悪い趣味ではないと思います。が、初手が高すぎて手が出せない。やってみて飽きて乗らなくなってしまった時、高級自宅オブジェになってしまいます。

実際私も高級自宅オブジェ化し、約20年の時を経て復活した訳ですが、逆に宅内保管出来るスペースがあれば、お飾りからいつでも復活できます。

生活や仕事が忙しくなってしまったり、単純に飽きてしまったり、お尻が痛すぎてどうにもならない等、乗らなくなる理由は沢山あると思います。私も約20年前、腰を盛大に壊して乗らなくなりました。

が、宅内保管が出来れば、生活や仕事が落ち着いたら乗ってみる。お尻が痛い方は、

今はこの様な有用情報がありますので、ポジションを出してみる。ちゃんと出るとパッド入りのビブショーツとか着なくても、

午後からフラッと里山ライド

これくらいは、普段着でも洗濯板サドルでお尻が痛いとか皆無で走れます。復活してから改めてポジションを出し、お尻痛くない、腰が壊れる気がしないチャリ活が出来てます。

チャリは宅内保管であれば2桁年数を超えて再度走り出せますが、車やバイクで同じことをするのは難しいと思います。ガソリン抜き忘れたら確実に腐ってますし、それをどう除去するか? からで、復活までは遠い道程です。ってか、無理かも…

そんな理由でスポーツチャリを始める際、まずは宅内保管できるか? が、鍵だと思います。


次にそもそも、趣味として金額が高すぎる問題。これはもう、どうにもなりません。100万用意して下さい。

それでは身も蓋もありませんが、とは言え、ロードバイクなら10~20万くらい、クロスバイクで5~10万くらいは予算がないと厳しいです。この予算でも入門機がメインになりますが、入門機でもママチャリに比べたら圧倒的に速く、遠くへ行けます。

かく言う私のクロスバイクは5万、ロードは15万くらい。両機種とも北関東からディズニーランドへ日帰り往復、総距離200km超えをこなしてます。入門機でこれだけ走れれば、十分だと思います。

似たような機種は今でも、この位の値段帯でした。なので、これくらいの値段を出せば立派なスポーツチャリが手に入ります。車で言う所の、フェラーリじゃなくても十分です。

プラスして、中古もアリだと思います。近くに面倒を見てくれそうなショップや、私のような人間が居れば、何かの時は相談できます。また、車やモーターバイクと違って、チャリはエンジンやサスペンションがないので、動かしてみたら異音とかが比較的少なめ。

チャリは油(圧)や水で動作する所が皆無(エンジンやミッション、サスペンション。燃料・冷却・ブレーキ系統等。これらは全て油か水で動いてます。最近のチャリはブレーキが油圧なので、今後はここに注意?)で、動かしてみたらあれ? の起きる箇所が少ないです。

チャリで異音が起きそうな箇所はフロントフォークとかBB、ブレーキ&シフトレバー(STI)、ホイールくらいでしょうか。エンジン付き車両だと、場所によってはエンジン脱着して分解とかになりますから、気が遠くなります。

面倒を見てくれそうな誰かが近くに居れば、中古チャリも十分アリな選択だと思います。これは確証も何もない邪推ですが、中古ショップのオンラインサイトを見ると沢山あるので、コロナ禍が終わって中古市場にチャリが流れてる?


ここから細かい話ですが、スポーツチャリにはコンポーネント(以下、コンポ)と言う概念があります。ペダルとか変速機、後輪に付いてるの歯車の塊とか、あれらにグレードがあります。

界隈で言われてるのが「最低でも105」と言う言葉があります。105っていうのは、

シマノ製、105っていうコンポグレードの事です。シマノで6グレード展開だったかな? メーカー違いで他にもスラムやカンパニョーロと言うメーカーがあって、またそれぞれにグレード展開があります。

105っていうのはシマノがラインナップしているコンポグレードの中で、真ん中のグレードです。値段は勿論、グレードによって高いor安いになってきます。

金額以外のグレード差は、後輪の歯車が8枚だったり12枚だったり、パーツの重さが良いグレードだと軽い(ロードバイク界隈にて、100gの軽量化は1万円掛かると言われたりしてます)、変速スピードが早い等、差別化されてます。

その中で、最低でも105と言われているのは、この位のグレードにしておかないと変速性能とか、後輪の歯車枚数が少なくて苛つくよ、と言うことだと解釈してます。

が、本当にそうでしょうか?

初めて買う方は、それに初めて触れます。比較対象があれば変速性能を比べられますが、初めてなのでそれしか知りません。後輪の歯車の数も、乗り出してから自分がよく使う歯車を確認し、その歯車サイズに近い歯車サイズで固めれば、自分に合ってない12枚より、自分に合ってる8枚の方が気持ち良く走れます。

↑自分に合う歯車を考えて、装着した記事です。そこまで予算掛けずに出来ます。この記事ではこれだけ言っておいて、105の10枚歯車で試行錯誤してますが、10枚歯車が8枚に変わったとして、同じことをするだけです。

ディズニーランド日帰り往復したクロスバイクは8枚です。色々組み合わせたので、フロント変速系がスラム。リアが105より下位のシマノで、どれが何か不明(ディレイラーだけTiagraと分かる)と言う、メチャクチャ仕様。

それでも1日で200kmからは走り切ってます。コンポにそこまでお金を掛けなくても、走れるもんは走れます。歯の枚数は、無いよりはあった方が割りと楽、それくらいです。

かく言う私も、ロードを買う時は「最低でも105」が頭にあって、105でコンポは固めました。そこそこ走り慣れた今だから言えるのが、105じゃなくても走れる、です。

コンポがごちゃ混ぜになったクロスバイクと、105で固まってるロードを比べると、変速の速さは105が確かに速いです。ただ、比べられるからそう思うだけで、クロスの方で何か不具合がある訳でもありません。

初めてスポーツチャリを買う際、コンポを何にするかで数万から変わってきます。何だかよく分からないから、とりあえず真ん中で。と言うのはチャリに関わらず、どの様な買い物でも「あるある」じゃないでしょうか。

そこを真ん中(105)より下位グレードを選択するだけで数万浮きます。その数万でヘルメットや空気入れ等、備品代にした方が良いと思います。更に言えば、コンポはお金を出せば後から換装できます

ハマるかどうか分からない物に高いコンポより、シマノは安くてもちゃんと動くので、予算を抑える手になります。ただ1つだけお伝えしたいのは「最低でもシマノ」、これだけは死守したいです。

どこのメーカーさんだか分からない部品が付いていて、仮にチャリへの取付が独自規格だったりした場合、何かあった時にそのメーカー部品でないと交換できない・部品生産終了・そのメーカーが畳んでしまった等、詰む可能性もあります。

シマノさんだったら規格が決まってます。部品が故障してそれと同じ部品が生産終了してても、他のグレードの部品を流用してみる等、やりようが出てきます。20年前に用意したチャリが容易に復活できるのは、こう言う部分も活きてます。

有名コンポメーカーは他にスラムさんやカンパニョーロさんがありますが、車で言う所の外車になり、部品も舶来で手元に来るのが数カ月後とかもあります。

車の免許取り立てで、初手外車と言う方もそうそう居られないでしょうし、皆さん最初は日本車だと思います。スポーツチャリも初手のコンポはシマノ(日本メーカー)が部品もすぐに入手でき、安心だと思います。

以上は新車で買う場合ですが、中古でも謎コンポや、一般的ではないパーツがが付いているのは避けましょう。付いていても、それなりの金額のロードやクロスなら大丈夫かと思いますが、激安車をネットで見ていると、「これはアレをやる時に苦労するな…」を醸し出すチャリも見ます。


中古話のついでですが、スポーツチャリにはフレームサイズと言うのもあります。新車なら自分の身長にあったサイズを選べますが、中古は現品から探すしかありません。
大変ですが、ここは妥協せずに自分に合ったサイズにしましょう。

フレームサイズを何でも良いとすると、↑サイズもアリになります。

大人でも身長200cmの方と140cmの方、普通にあると思います。60cmも違うのに、同じフレームサイズのチャリが合う訳がないので、ここは死守しましょう。


スポーツチャリをオススメするに当たって、コンポはなるべく安く、本体は何なら中古でもOKと書く当たり、業界にとっては「ちょっと…」かも知れません。新しい物が売れないと、先細りなのは承知です。

ただ、そもそもの人口が増えないと盛り上がらなくね? と、個人的には思ってます。車道を車で走る限り、サイクリストを見掛ける事が稀です。
チャリで走っていると車道の殿は車であって、チャリは身分が低いのだから脇にどいてろ感を強く感じます。

地方だと言い過ぎかも知れませんが、車道を走っていると跳ね飛ばされて、ぶっ◯されるんじゃないか? と思うような道もあります。10tダンプ引っ切り無しとか。本当は走っちゃダメな歩道を走らないと命が…、みたいな道もあります。

仮に、

中国は再び自転車の王国に。北京に自転車専用の高速道路 より

こう言う状態になったら、車道の殿はチャリです。

こういう状態を望んでいる訳でもなく、戦う訳ではありませんが、戦いは数だぜアニキ! と誰かが言っていた通り、ある程度は数がないと隅っこに引っ込んでろ扱いされてしまいます。

なサイクリストが日の目を見るには、数が必要です。

絶対数を上げるには、敷居を下げるしかない。ただ、スポーツチャリはママチャリに比べたら、どうしても本体が高い。
人生初めてのハイキングへ行く際、「まずは富士山に登って、それから近隣の山々へ縦走します」とか言われたらドン引きだと思います。行く気がしない。

それが高尾山なら、まぁ…、やってみても良いかな? くらいになると思います。この高尾山がチャリで言う、最初は中古でも、コンポグレードは低くてもOKと同じ様な感じでしょうか。

まずはやってみる、の、敷居が低くないと人口が増えないと思います。
「初めての方は、まず富士山に登ってください。話はそれからです」みたいな世界観では、誰も始めないかと。

私のロードバイクはコンポを105で固めてしまったため、15万ほどしてしまいましたが、下位グレードなら12万くらいには抑えられたと思います。

仮にそう言うコンポで組んだとしても、1日200km走行は可能です。105以下のごちゃ混ぜコンポのクロスバイクで200km走行してますので、ロードなら尚更可能。

そう言う距離が走れる道具ですから、今日は午後だけちょっと走ってこようと思えば、普段着で50kmとか簡単に走ってこられます。ちなみに体格を晒すと、

165cm 60kg 体脂肪率約20%

筋肉モリモリのマッチョマンとか、マラソンランナーの様に削ぎ落とした肉体とは真逆別次元のオッサンです。

とか言われる体ではありません(映画 コマンドーより)

この体で1日200kmを走らせてくれるのがスポーツチャリ。ちなみに酒もタバコもやってます。それで、これです。

酒もタバコもやってない方は、それだけでもっと走れると思います。そう言うポテンシャルを持っているのがスポーツチャリです。

一般的な自転車と同じ様に、ペダルを漕ぐという動作は全く一緒。
なのに、この様なポテンシャルを持つスポーツチャリ。興味が湧いたら何よりです!

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