ロードバイクは高い！
と、乗っている人間でも思います。初めて買った20年前ですら高かったのに、値上げの昨今、更に上がってます。新車で買おうとしたらエントリーで予算20万円位じゃないでしょうか。
そんな高いロードバイクですが、
本当に高いんでしょうか？
と言うのも、物を買う時の高い！・安い！は「～と比較して」と言う言葉が入ると思います。食材を買う時も「あのスーパーの方が安かった」。ネット通販でも「アマゾンよりアリエクの方が安かった」とか。
上記は同じ商品が売っている所によって値段が違う事を比較してますが、例えばスマホ。「iPhoneが高くなってしまったから、Androidにした」と言う方もいらっしゃると思います。
物を買う時、必ず何かと比較しているはず。それをロードバイクに当てはめると、数多の強敵が存在します。ロードバイクは〇〇と比べて高い。比較対象の中でも絶対神と言えるのが、
ママチャリ
自転車って殆どの方が乗った事があると思います。その中でも「人生初手の自転車はママチャリ」と言う方が殆どじゃないでしょうか。個人的に、ママチャリは4輪で言う所の軽トラだと思ってます。
軽トラや軽バンに乗った事がある方は感じると思うのですが、超便利。荷物はやたら積めるし、汚れてもあまり気にならない（汚れ物も運べる）、産廃とかなら荷台に放り投げて積むとか、雑に扱ってナンボな使われ方をされる事もありますが、それでも平気な実用車。
ここがママチャリに通じる所があると思います。物は積める・雑に扱っても壊れない・調子悪い時は殴る蹴るの暴◯で直せる（事もある）等。
そして何より安い。3万円あればそこそこ選べます。
この「初手実用車（ママチャリ）」がロードバイクへ移行するハードルをグッと上げてる気がします。上手くすれば1万円台で荷物も積めてちゃんと走るママチャリが手に入ります。対してロードバイクは10万円でも厳しくなります。
10万円あるならむしろ、電動アシスト付きママチャリが狙えます。10万円でも買えないのに、アシストも付いてないって何なの？ と思われても仕方ないと思います。
人生初手の自転車が実用車（ママチャリ）と言うのが、ロードバイクが流行らない原点にして頂点だと思います。スポーツ自転車に乗ったことがなければ、確実に比較対象はママチャリ。
本気を出せば、
ママチャリは3人乗れます。こんな便利で、ママチャリならアシスト付きの値段でロードバイクは、やっとエントリーが買えるか？ くらいの金額。知らない人からしたら、ロードバイクを選ぶ理由が分からないと思います。
この絶対神（ママチャリ）が君臨しているので、実用というジャンルで対決したらロードバイクは秒も保たずにTKO。何しにリングに上ってきたんだ？ くらいにレフェリーから説教を受けるでしょう。
では、実用以外のジャンルでは？ 趣味や健康対策としてロードバイクに乗る等。じゃないと神に勝てません。
乗り物趣味としてだと、相手は自動車やバイクになるでしょうか。エンジン付き。対してロードバイクは人力。人力車両に何十万円ですか？ と、思うかも知れません。
が、ここは買った後の費用を考えてみましょう。
エンジン付きはオイル交換や車検、もちろん燃料代が掛かります。任意保険も掛かります。保険は内容にもよりますが、最低限にしても年3万円くらいは掛かるんじゃないでしょうか。
車検が軽自動車だと最低5万円～、普通車だと10万円くらいでしょうか。これが2年毎に来ます。燃料代やオイル代、高速使ったら高速代。
車の維持費はどのくらい？平均値や毎月のシミュレーションより抜粋
https://www.kamitake.net/blog/car/running-costs/
とても良い資料がありまして、拝借させて頂きました。
特にガソリン代と駐車場代は個々人によって大きく前後すると思いますので、当てはめて計算した方がいいと思います。
仮にこの表の結果を丸々当てはめたら、1年所有分の維持費でエントリー以上のロードバイクが買えてしまいます。
ロードバイクは買った後、エンジン付きに比べて費用がリーズブル。確定なのはチェーンに差す油（私が使っているのは50mlで￥600くらい。いつ、使いきれるか不明）。
後は任意保険でしょうか。
個人賠償責任保険に入ってます。自動車保険に付帯しているので正確な数字は把握してませんが、月に数百円程度だったはず。
エンジン付きでコストを抑える場合、バイクに限り、排気量を250CC迄にすれば車検がありませんので、コストカットできます。自賠責しか入らなければ、年間￥7,000くらいみたいです。ここまで詰めればコスパ優秀ですが、そこまで詰めます？ 何かあったら色んな事がアウトに。
ロードバイクは人力なので、行ける範囲が限られる。と言う話もあるかも知れませんが、
鋼鉄の戦車（電車）で存分に突破して下さい。電車は自転車を持ち込むことが可能（稀にNGな事もあるようなので、詳しくは各鉄道会社HPへ）。ロードバイクは重くても10kgちょっとなので、慣れれば苦になりません。
自転車をそのまま持ち込むのはNGで分解が必要ですが、素手で簡単にある程度、分解できるようになってます。YouTubeにもありますが、男女問わず沢山の方がサクッと分解して電車に乗ってます。
この技は「輪行」。絶対神（ママチャリ）にも出来ないことです。（やればやれるけど、やりたくない、重すぎ）。
買った後のコストや移動範囲等、決してエンジン付きに引けを取らないロードバイク。
では、健康志向としてロードバイクはどうでしょう。
私は自分の足で走ることが嫌いなので、ジョギングやウォーキングに掛かるコストが分かりません。想像になっちゃうのですが初期費用、メンテナンスとか任意保険とかのコストも無いので、この点ではロードバイク惨敗な気がします。
ただ、膝痛等、関節痛等に関してはロードバイクは有利っぽいです。自転車は路面の衝撃がダイレクトアタックではない（少なくとも、自転車を介している）ので、この点は体に優しい様。
20年ぶりにロードバイク復活。月3～4回乗車、これを2ヶ月程やった状態で、
を、走ってます。どこかの関節が終わって「・・・－－－・・・」を打電する羽目にはなってません。
これまでスポーツを定期的にしていた訳でもなく、「そうだ、京都へ行こう」くらいなノリでいきなり復活し、2ヶ月程でこれくらい走れるのがロードバイクです。絶対神（ママチャリ）で同じ事は出来ないでしょう。割と序盤でそれこそ「・・・－－－・・・」な気がします。
始める予算やその後のコストはロードバイク惨敗ですが、体を壊さず続けられる可能性がロードバイクは高いと思います。体も何も出来てなく、突然始めて上記のような距離を走ることが出来ます。
ただ、私の場合、ロードバイクの乗車姿勢を体が覚えていたと言うのもあります。初めての方は、分かる人にポジションを見てもらいましょう。変なポジションだと関節や腰を痛めます。
ロードバイクは高い、そうだと思います。パッと値段だけ見たら高いです。何が出来るか、どんな事ができるか。ロードバイクの姿からは何も見えてきません。唯一、眼に見えるのは、絶対神（ママチャリ）と同じ様に動くんだろう、くらい。
これ、人間世界でも通じる所があると思います。初対面からの浅く付き合う段階では「冴えないなぁ、この人…」ってキャラ。が、付き合っていく内にとある事で「なに、この人！ 超ヤベェんだけど！」みたいな、語弊が崩壊するような、トンでもない力を突然発揮するキャラ。
実用では絶対神（ママチャリ）にフルボッコ。ちょっと乗ったくらいじゃ「神よりちょっと速く走れるかも。でも、不便。スタンド無いし」程度。数ヶ月乗った後にやっと才能開花。
これほど、初手が分かり辛い物もそんなに無いと思います。かと言って、ロードバイクの姿形の根本は変えようがなく、
としか発信しない本人（ロードバイク）の変わりに、発信してみた記事でした。
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