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欲望は禁止ではなく、解放のはけ口を作る

社会には一定の秩序を保つために、あらゆる禁止事項がある。

「ここにゴミを捨ててはいけません」
「脱衣所でスマホは使っちゃダメです」
「店内の撮影は禁止です」

日本社会は、こんな「禁止」に溢れており、それらを人々が相互監視しながら守る“べき”という空気感を作り、欲望を禁止で抑え込んでいる。

しかしながら、いくら禁止しても良くならない、というのも良く聞く話だ。

人間というのはそもそも欲望が芽生えたら、それを達成するために行動をしたい生き物だと思うのだけど、そもそもその欲望を禁止したら、その欲望は蓄積するばかりなのだ。

何かを禁止するのであれば、守ることに対してのインセンティブを設計するか、もしくは欲望をそもそも禁止せず、解放のはけ口を作ってあげる必要性がある。

例えば、「ここでは写真NGだけどこっちではOK」とか「ゴミはここに捨ててね」という導線作りとか、すべてを禁止するのではなく、部分的に解放のはけ口を作ることで、欲望をそこに流し込むイメージ。

欲望は蛇口を捻った水道みたいなもので、流れ出ているものを無理やりせき止めてもいつか溢れるし、その蛇口は外からはコントロールできるところにはないわけで。

であれば、流れ出ている水をどこに流すか。それをうまく設計してあげるのが、お互いにハッピーなことではないだろうか、と考える。

何でもかんでも、「禁止!」「ダメ!」で抑制するのではなく、「これならいいよ」というやさしいはけ口を作ることも考えていけると良いよなあと思う。

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