うちのカメは頭がいい
うちのカメは頭がいい
エサと私の指の区別はつかないが。
部屋の間取りを把握している。
別荘で静かにしたいときは別荘へ一目散。
遠くまで行きたいときは奥の部屋への扉を開けろと訴える。
水槽に帰る時間になってもまだ帰りたくないときは
静かに気配を消して、居ないふり。知らん顔。
見つかってもなお、すまし顔で目も合わせない。
彼女は歩くのが速い。カメだが歩くのが速い。
そのうえたま~に走る。めっちゃ走る。
四足がどれも空中にある。
本当に申し訳ないが非常に滑稽である。
かわいいけれど心配する。走るほどの事態が今ここにあるのだと。
走りたいだけならいいんだけどなぁ。
そうして彼女を毎日眺める私は、いつか意思疎通がとれる日が来るのではないか、そう思ってしまうのだ。
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