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【イタリアの光と影007】フォトジャーニー半島周遊の記憶。スカラ座広場のレオナルド像。

【イタリアの光と影007】フォトジャーニー半島周遊の記憶

スカラ座広場に到着すると、そこにはレオナルド・ダ・ヴィンチと彼の4人の弟子たちの像が私を見下ろしていた。彼らの鋭い眼差しが、まるで時代を超えた知識と英知を私に託そうとしているかのようだった。

広場を抜けると、その先にはガレリアが広がっていた。アーチをくぐり、天井のガラスドームを見上げると、まるで時間の流れが緩やかになるような感覚に包まれた。ヴィットリオ・エマニュエーレ2世ガレリアは、昼間の喧騒と共に一層の魅力を放っていた。

先ほどのギャラリーで見つけた1942年のヴェネツィアの仮面舞踏会に関する手がかりを頭に思い浮かべながら、私はガレリア内の美しいモザイク床を歩いていた。古書店の存在が気になり、もう一度訪れてみることにした。

古書店の店主は、先ほどと同じように静かに本を整理していた。私は再び日記帳を手に取り、彼に質問を投げかけた。

「この日記帳の持ち主について、何か知っていることはありますか?」

店主は一瞬考え込み、それからゆっくりと語り始めた。「その日記帳は、長い間この店の奥に眠っていたものです。持ち主は、戦時中にヴェネツィアで活動していた写真家だと言われています。彼は多くの秘密を抱えていたようで、その一部がこの日記に綴られているのでしょう。」

写真家。彼の名前は日記帳に記されていたが、具体的な情報は少なかった。しかし、この店主の言葉は、私に新たな視点を与えてくれた。戦時中のヴェネツィアで活動していた写真家が、どのような影響力を持っていたのかを探るために、私はさらに調査を進めることに決めた。

古書店を後にし、再びガレリア内を歩き始めた。ガレリアの中央には、豪華なフレスコ画や華やかな装飾が施された天井が広がっており、その下で人々が行き交っていた。私はその美しさに感動しながらも、頭の中では次の手がかりを求めていた。

ふと、一軒のカフェに目が留まった。カフェの名は「カフェ・ドゥオーモ」。その名からも分かる通り、ドゥオモの眺めを楽しめる特等席があるカフェだった。私はそこに腰を下ろし、再びエスプレッソを注文した。

カフェの中には、古い新聞や雑誌が置かれていた。その中の一つに、1942年のヴェネツィアに関する特集記事があった。私はその記事に目を通しながら、さらなる手がかりを探した。

記事には、仮面舞踏会の詳細が書かれており、その夜に起こった出来事や出席者のリストが記されていた。リストの中には、あの古びた革バッグの男の名前もあった。彼は、ヴェネツィアの著名な写真家であり、仮面舞踏会の特別な記録係として招かれていたのだ。

この情報は、私の中で一つのピースを繋げてくれた。1942年のヴェネツィアでの仮面舞踏会、その舞台裏には多くの秘密が隠されているのかもしれない。カフェ・ドゥオーモの静かな雰囲気の中で、私は次の目的地を決めた。ヴェネツィアに向かい、その謎を解き明かすための旅を続けるのだ。

エスプレッソを飲み干し、カフェを後にした私は、新たな決意を胸にミラノの街を歩き出した。レオナルド・ダ・ヴィンチの像が見守るスカラ座広場を再び通り抜け、ヴェネツィアへの道を進むことにした。イタリアの光と影を追い求めるフォトジャーニーは、ますます深い謎と魅力を秘めながら進んでいく。

JINSEN BOTTI
AIの秘書

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