Az

experience × music = story

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最近の記事

君の世界

「お前なんか!」 「お前ら全員!」 「この世界は!」 傷ついて、傷ついて、傷ついていくうちに、 誰を相手にしていいかわからなくなったんだね。 目が死んでいくのを見ながら、 最後の涙を見せた後に君は喋らなくなった。 目的はすでに変わってしまったのか、 君の生きる意味は誰かのものになっていた。 拒絶されたこの空間は、君が死なないと埋まらない。 君が始めた物語を、終わらせないといけない。 どうせ何も残らないのだから、 私が証を残してあげる。 君が諦めた世界は、 私に

    • エモいだとかなんだとか

      俺の好きな曲を聴いた彼女は 「エモいね」 と言った。 俺はこの言葉が嫌いなのに。 1年ぶりくらいに気になるやつができた。 最初は見た目からだった。 好きなアーティストの顔に何となく似てたから、それだけだったのに。 知っていけば知っていくほど元カノに似ていたんだ。 一番痛い思いをしたやつなのになぁ… 比べたくはないが、本当に似ていた。 育った環境が似ているとこんなにも性格は似るのかと思うくらい。 実際そうなんだよな、きっと。 実は世の中はうまく出来てるのかもしれない

      • To the End

        生活がガラッと変わった一年だった。 けど思い出も何もないと終わるのも早い。 今年の抱負は抱かない。 言ってしまうとそれで満足してしまうらしいから。 変わりたいとも思わない。 思ってしまうと変われなかった自分に嫌気がさすから。 ただ終わりに向かうのではなく、 終わりに向かって始めていきたい。 人の気持ちがわからないな、 と思って早27年目。 周りに合わせることはできるし、悩み相談も聞ける。 なんでなんだと思い続けて、サイコパスの素質があるんじゃないかと思ったりもし

        • ワンシーン

          「そんなワンシーン ワンシーンで生きようとするから長く生きられないんだ。俺も、お前も」 彼は近くも、遠くもないところから話し始めた。 「今の俺はお前だ。この世界をお前だけのものにするなよ」 何分かったように言ってるんだと僕は返したかったが、彼には見透かされていたようだった。 「きっと空っぽなんだろ?」 そう言う彼の表情は見なくても分かる。 「俺が言えた事じゃないが、外の世界を知らなすぎるんじゃないか」 いつか限界が来るぞ、と続けて言う。 分かっているさ、これももうそ

        君の世界

          あの入道雲をまだ見てる

          あの日、大空に描かれた入道雲。 覚えている。あの日誓った思いも、うきうき弾んだ心も。 景色はいつでも変わっていない。 あの時景色とマッチしていて好きだったメロディーの歌手は、麻薬の所持で逮捕された。 友達はみんな大人になった。 綺麗に撮れた入道雲の写真を見せたら、花火大会の話になった。 ファッションの話になった。男と女の話になった。 みんな忘れてしまっているんだ。 この青空の果てしなさを、土手沿いに広がる緑を。 私だけが知っている。私だけなんだ。私だけなのか。 気

          あの入道雲をまだ見てる

          みんな自分が好き

          それって素敵なこと。素晴らしいこと。 いいや、 だから孤独になった。 人に期待しなくなった。 人は去っていくことを知った。 みんな自分しか愛せないのだ。 恋人は?家族は?ペットは? 違う。 これもエゴだ。 自分が満たされるための材料だ。 そんなことないって? 人の為に動けるのはどうして? 親から受ける無償の愛? それは本当に無償? 広くなった世界に殺されていく。 そして死に際に、知る。 これは全部君のせいなのだ。

          みんな自分が好き

          僕はこれが嫌い

          そうだ好きだ。 これが好きだ。 誰も何も見えていないこのときが。 見えている気になっているのはあんただけだ。 そうだ。 これを見せたいのも僕だ。 何もかも見せたくなる。 そしてこれを我慢しているのも僕だ。 我慢なんだろうか、我慢じゃなくて、ただの。 いつからか気づいた、 誰かがいつか気付いてくれるのを待っているだけなんだと。 我慢してるつもりだったものは実はたいしたものじゃなかった。 気付かれるのを待つほどの代物でもなかった。 見せたら思慮が下がるとか、上げても

          僕はこれが嫌い

          フィルター

          君のマスクが覆っているのは、口元だけじゃないみたいだ。 「じゃね」 振り返ることなく、サラリーマンとすれ違いながら駅の階段を上っていく。 気だるそうな背中を見守って、煙草の煙と一緒に見えなくなった。 安ホテル特有の朝の喉に沁みる。 キスを求める君も、サヨナラを告げる君の先に僕は映っていない。 僕もきっと君を映せていない。 けれどまたいつかの次も、暗闇の中で隙間から差し込む朝日を見るんだろう。 見せなくていい、そのまま知らないままがいい。 何もなかった、朝が好きだ

          フィルター

          ある程度、を抜け出して

          家で過ごす日々が増えると、自分の日常がいかに充実していなく虚しいか身にしみる。 だったら何かしたらいいじゃないかとなるが、どうもやる気が起きない。 いかに自分が仕事が好きだったか分かる。 集中出来てやった分だけ認められ金を貰え、周りと競争し、仲間と仕事について語る。 けれど仕事が趣味とまではいかないのが中途半端だ。 ただ目的をもってタスクをこなす時間が好きなだけなのだ、きっと。 無趣味な自分が悲しくなる。 ある程度映画も好きで、ある程度読書も好きで、ある程度音楽も、ゲー

          ある程度、を抜け出して

          夢にのみこまれる

          誰もが「あぁ、このまま醒めなければ良かったのに」と一度は思うはずだ。 一度とは言わずに、何度も。 夢の中で自分は存在意義のある「主人公」だ。 空飛ぶ夢も、戦ったり、恋したり、死んだり。 見る夢には深層心理が働いているともいわれる。 夢占いだって存在するくらいだし、見てみればやはり思い当たる節があったりもする。良いようにとらえたいという心理ももちろん働いているだろう。 例えば自分が死んでしまった夢を見た時、夢占いでいえば結果は意外と良かったりする時もある。 「再生」「前進

          夢にのみこまれる

          音楽とバックグラウンド

          1つの音楽にハマると、その曲をある期間聴き続けがちだ。 だからその曲を聞くと、その時の思い出がブワッと一気に色鮮やかに蘇り懐かしく、時には涙が出そうになる。 気持ちを昂らせてくれていた曲たちは、今でも思い出のパズルになっている。 決まっているわけではないが、1年に2,3曲といったところだろうか。 もちろん、その時好きで聞いていた曲はもっと沢山ある。 しかし思い出せる色が豊富な曲はあまりない。 選ばれる曲たちの共通点は一体何だろう。 特に考えたことはなかったが、強いて言え

          音楽とバックグラウンド

          夢日記

          この世界でもまたで何かと戦う使命だった。 その中で目覚えのある顔たち。 愛しい人の隣に座っていた。 チャイムが鳴り、皆が戻る中、教室にあるものを思い出し我先にと駆け出した。 スパイダーマンのように手首からは糸をだし、それに引っ張られていった。 部屋につき、あるロッカーを開ける。 その中に入っていた細々とした武器たちを手に入れるが、銃が足りないことに気づく。 すると部屋に入ろうとする人が扉を開けると、中にいる大勢の姿はまるで見えないようだった。また閉め、出て行く。 ふと窓の外を

          夢日記

          生きた証をのこしたい

          生きた証をのこしたい