中小企業のDX化についての事例
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中小企業のDX化についての事例

加藤裕子

最低賃金引き上げたら、みんな所得が増えて景気が良くなる?って本当に思えるか?

日本と言う国が、最低賃金を上げる方向で同意と言うニュースは最近のネットニュースでもやっていたのでご存知かと思います。現在の全国平均902円から、まず1000円@1時間 を目指すんだそうです。アメリカでは15ドル@1時間に引き上げられたということでして、日本も1500円水準まで上げられるのではないか?と言われております。

日本の雇用の約7割は中小企業

最低賃金1500円水準て・・・(-_-;) 現在、私のいる静岡県は850円なため、ほぼ倍ですよね・・・(-_-;) 確実にやっていけないため、職場の人数は減らされるんだと思います。果たして、政府の思惑通り、日本人全員が所得があがってHappy!ってなるでしょうか? 失業率めっちゃ上がらないでしょうか? 中小企業は、日本全国の約7割の雇用の担い手でもあります。小規模事業者は、地方の大事な雇用の場でもあるんです。その小規模事業者から解雇された人を、他のもっと規模の大きい中堅企業、または、大企業が雇用してくれるんでしょうか?そんなに簡単に、全員Happy みたいになれるんでしょうか?

それでも生き残るカギ「中小企業のDX」とはなんぞや?

DXと言うのは良く言われてますが、「デジタルトランスフォーメーション」と言って、中小企業のIT化のことです。様々なツールの会社さんが、DXの事例を挙げてたりします。 私もIT化支援の専門家として、実際に導入した事例を挙げて、少しは皆さまのお役に立てればと思います。

まずは、地元の中堅食品メーカー様の事例

※個社が特定されないように若干変更しております。

社員60名の中堅企業様。地方にある中堅企業様は大抵ほとんどの場合、人材の採用に苦労されてます。また、食品メーカーは、卸・商社・スーパーと、既存流通にかかわる企業が多く、売価をたたかれ、中々利益が出せないという苦労もあります。そこで、2014年、ネット通販事業に参入して、直販売上を伸ばしたい・・・という意見が社内で上がり、私が呼ばれたのでした。

とりあえず若い人と言うことで、デジタル初心者が担当に

↑よくある人選方法です(笑)この企業様の場合、この担当者君が、素直で、ものすごく真面目で勉強家だったのが功を奏しました。また、元々商品開発の部門にいた人で、商品についての基礎知識が多く、それも人選成功のカギだと思います。まず私は現状あった通販サイトの分析を行いました。

通販分析の数々。まずは現状を知ること。

通販分析には様々な方法があります。私が使うのは、Googleアナリティクスを使ったアクセス解析、カートまたはサーバーについてるアクセス解析、サイト分析ツールを使ったHTML記述やリンクミス等の分析、顧客の販売実績から割り出す、顧客CRM分析等です。この企業様では、偶々配送データがヤマトさんで残っていた為、すべての分析を行うことができました。また、この企業様の場合、私が決算書を見る事を許してくれました。私は決算書から、全体の原価率をあと5%下げる事が出来れば、今の売上のままでも十分黒字化できることに着目しました。

5%原価率を下げる販売方法と顧客数

必ず最初にチェックするのが、その企業様が持ってる顧客リスト数です。その企業様は、300名程度。顧客数300名=ほぼ居ないのと同等 という数値でした。顧客数が全くいない(1000名以下)のケースと、顧客数が多いケースでは取る対策が全く違います。この企業様の場合、直営店があり、会社の知名度がある程度ある事にも着目しました。

ヒット商品をつくるポイントとリスト作り

私の最初の戦略は、モール店舗出店+自社サイト でした。が、モール店舗は、その後1年で閉じてしまうことになります。モール店舗の場合、初期投資が大きく、資金が続かないと難しいんです。ただ、1年間のモール店舗運営で得る事が出来たのは、「どんな商品が売れるのか?」というヒット商品の作り方と、顧客リストでした。モール店でも、ランキング入りする商品を多数つくる事ができました。モール店舗を閉店するタイミングで、私が提案したのは、「ふるさと納税」への参入でした。売上を落としたくなかったからです。

地方の救世主ふるさと納税

ふるさと納税は、返礼品として市が、きちんとした価格で買い上げてくれます。きちんと利益が取れる商品企画を行えます。市の評価を下げてしまうような利益の乗せ方は出来ませんので、関わる人全員がWinWinになるような価格設定が重要です。この時、目玉となる候補商品を3商品投入しました。その中の1商品が、かなり売れるように・・・

売れたら必ずやってくる・・・残業の嵐

ふるさと納税は初年度からかなり好調で、あっという間にモール店舗の売上を超えました。私は商品数を絞り込んで、なるべくフローを軽くするようにしたのですが、それでも、社長から電話がかかってきて、「毎晩全員9時まで残業している。なんとかならないか。」と言われました。そこで、私は企業様を訪問し、関わってる全員に、どの工程に何分時間がかかるのか?どのようなやり方をやってるのか? を聞き取りしました。 すると、全員違うやり方で処理してるということが判明。しかも、自社サイト、ふるさと納税、電話、FAX、DMからそれぞれ注文が入るという状況で、担当者がそれぞれ個々で対応しているという状態でした。

標準化&時間短縮を実現「経営力向上計画書策定」

そこで、私はエクセルを駆使して、全員の作業工数を計算しました。私たちIT事業者は、工数計算というのをしょっちゅうやるんですが、メーカーさんの受発注部門だと中々そこまで手が回りません。しかも、毎日爆売れで、処理するだけでやっとこさの状況です。私はエクセル上で、システム化できる工数を割り出し、全員の勤務時間がきちんと法令通りになるようにシュミレーションを作りました。 経営力向上認定 という、認定を取得することで、システム投資のための補助金の加点になるということだったため、私は企業様から委任状を受け取り、関東経済局へ。関東経済局では、面談で、経済効果の裏付けについての質問を多数されました。結果、最終的には、経営力認定を取得できたのです。これでシステム投資のときに、補助金が使いやすくなるのと、固定資産税の減免処置がうけられることに。

IT導入補助金を使ってシステム投資へ

経営力向上認定の加点を使い、IT導入補助金に申請して合格しました。そこで得た資金をもとに、システム設計を行いました。元になるツールを登録しておき、企業様向けにカスタマイズするという方法を使うことにより、安全でスムーズな導入をすることが可能になります。10年以上パートナー企業として仕事してくれているSEさんを呼び、一緒に企業様に何度か足を運び、該当する工程の確認と、画面の操作性のチェックを行いました。結果、システム導入後、見事に、残業がなくなり、売上をさらに伸ばす事ができました。

全国ランキングベスト10以内の受注を支えるIT化技術

その企業様の商品は、全国ランキングでベスト10以内、地域では1位になりました。売上も中小企業1社分くらいになり、部門が一つ社内で確立しました。また、その売上でも、担当者数を増やす事なく社内でこなせるようになっております。今でも、前年対比200%以上の受注増加に対応できています。システムは順序をつけて開発しており、受注数の段階に応じて機能追加しております。

コロナ禍での爆売れ対策と人員配置

コロナ禍で、ネット全体の売上は倍増しております。今年の大晦日・・・ここの社長より電話が入り、大晦日の暮れ・・・パソコンを開いたら、4000件の受注が入っていた。でも、パソコンの電源切って全員帰らせたというご連絡をいただき、正月早々訪問することに。

10月ごろに、いつもよく売れている3商品だけではなく、50商品一気投入・・・という戦略をたててたんです。その結果でした。一気投入を仕掛けたのは、コロナ禍での、ネット消費の増加とともに、同業他社の動向を予測してのことでした。社内の人材を一時的に配置換えし、受注人員を一時的に増員。全部発送することができました。

次なる戦略 「エシカル消費」と在庫管理から受注までの一元化

そして、次なる戦略は、「エシカル消費」対応です。これは詳細のやり方をその企業様だけに説明しております。中小企業のIT化、DXの現場より・・・なんとなく臨場感伝わったでしょうか?

また、在庫管理から受注までを一元化することができれば、さらなる工数ダウンができます。新しいIT技術を使い、箱に詰めたままで検品&商品マスタへの登録ができるシステムを、私のパートナーSEが開発しております。

最低賃金引上げは、この企業様にとっても大きな問題になるかと思います。次の工数削減をどこにするのか? 一緒に考えていきたいと思っています。

常に企業様と一緒に、考えて対策し、伴走できる専門家でありたいと思い、休日や休み返上で勉強する日々です。

※ パートナーになるSE、デザイナー、プログラマーは、みんなもう10年以上の付き合いです。私は中々パートナーになる人を選択しないんですが、一度選択すると、長く付き合う派です。(#^^#)



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加藤裕子
静岡で創業、16期目のIT会社を経営する、ITコンサルタントです。ネット通販、ネットでモノを売る事を専門にしております。