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昔のインドのお米を食べる会に参加しました

いま日本で買えるポピュラーなインドのお米、バスマティライスは香り高く粘り気も少ないインディカ米種ですが、実は様々な地方独特のお米がありバスマティ以外のお米も数種類使ったことがありますがお米そのものの形状から調理方法まですべてが違い当然ながら合う料理も変わるため、突き詰めていけば「どうやらなんでもバスマティにすればいいというわけではなさそうだ」という事は薄々感じておりました。
実際インドの食堂でバスマティに出会う事は少ないですし。

現在インド国内外に流通しているお米は、品種改良を重ね過酷な気象条件下においても三毛作を可能にしてあるそうですがそれ以前はやはり、稲作は限られた季節や地域でしか出来ないものだったようです。

インド人も中国人同様に世界各国に根を下ろしリトルインディアを形成している国が多くあります。
インド他南アジアや東南アジア各国の食器や調理器具の販売をされているアジアハンター小林氏今年の旅のテーマはそんな世界のインド人街をめぐることだそうで、先日行かれたカリブ海の島で入手した100年ほど前の移民の方が持ち込み、品種改良から逃れ当時のそのままの原形をとどめる貴重な東インドの古米(数年前に収穫された古米ではなく「古い時代のお米」の意)を、そのお米が主流だった時代に食べられていたであろうおかずでいただく
という少し変わった会に参加をしてきました。

作りてはベンガル地方出身の料理上手な女性シェフ、ソニさん。
ソニさん曰く
「これは貧乏な人のご飯」
というシンプルなメニュー。
スパイスも少なく、香味野菜や塩・油を上手に使い素材の味から感じられるおいしさは万人というよりは上級者向けの味のためにごく少数の人数でプライベートに開催された貴重な会でした。

炒り豆パウダーのプロテイン飲料 サトゥーシャルバット
マスールダールのカレー
マッシュしたジャガイモ白と茶色の二種 アルーボッタ
ゴーヤと玉ねぎを良く炒めた カレラバジ
デザートには粗く砕いたセモリナのミルク煮 ミターダリア
スペシャルデザートでファルーダ(インドパフェ)


お米が主役のプレート
きゅうり、赤玉ねぎ、コリアンダーリーフが入った炒った豆を粉にしたプロテインたっぷりこれ一杯で軽食になる
サトゥー・シャルバット
インドパフェ、ファルーダ

デザート以外のおかずをそれぞれ少しずつ古米と混ぜながらいただく。
お米は長粒米バスマティとは少し違う。
日本米と比べれば長いけれど、幅は日本米ほど。お米自体の香りはさほど感じず少し糠の香りが感じられる。
調理に時間がかかるため圧力鍋で炊いたせいか少し粥状で粘りもある。
昔の人々が日常的に口にしていたであろう料理を口に運びながら、
100年ほど前のインドの庶民の方たちに思いをはせるひと時となりました。


小林さんのインド文化の博識さはプロフェッショナル。
お会いするたびにその食事会の趣向に沿った新しい知識に触れる事が出来る「インド生き字引」のようなお方。
そんな小林さんの渾身の一冊「インドの台所」まだ買っていないのですがこれは絶対に面白いこと間違いない!

今回もよそでは絶対に経験する事の出来ない貴重な機会を頂き感謝の気持ちでいっぱいです。

女性シェフ、ソニさんは出張調理や料理教室など開催されているのでご興味ある方はぜひ、ソナ・クッキングクラスをチェックしてみてくださいね!


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