日本経済新聞の夕刊に載っていたAyuoの新作CDの紹介記事です
土曜日の日本経済新聞の夕刊に載っていたAyuoの新作CDの紹介記事です。
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奇才音楽家Ayuoが自伝に基づく新アルバム
文化往来
2019年7月8日 6:00
1960年代以降の米国の前衛文化に影響を受け、世界各地の民族音楽のリズムや旋律を取り入れた音楽を手掛けるAyuo(高橋鮎生)という日本人音楽家がいる。音楽やアート関係者からの評価が高く、彼のことを幼少の頃から知る美術家の横尾忠則は「Ayuoくんの才能に怖いものを感じていた」と評している。
Ayuo(右から2人目)ら「夢枕」のメンバー
現在58歳。クラシック・現代音楽界で作曲家兼ピアニストとして知られる高橋悠治と音楽家・占星術家である明本(あけもと)歌子の間に生まれた。米ニューヨークで育ち、ジョン・ケージやテリー・ライリーら米国の実験音楽家、民族音楽やプログレッシブロックなど多彩な文化にもまれて少年時代を送る。その後はドイツなどでも生活した。そのため国や人種、音楽などの境界の認識が薄く、文字通り「ジャンルフリー」の音楽を歌やギリシャの伝統楽器のブズーキの演奏、朗読などを交えて表現する。父からは「直接教えを受けたことはない」という。
2015年に「夢枕」という音楽グループを結成。尺八奏者の中村明一、歌手の上野洋子、パーカッションの立岩潤三、箏(そう)の久東寿子という先鋭的なメンバーで構成し、邦楽器、インドやエジプトなどの民族楽器などを用いて活動する。このほど新アルバム「アウトサイド・ソサエティ」を自身のレーベルから発表した。
18年に出した自伝に基づいた作品で、音楽と語りを融合。中世ヨーロッパの音楽、プログレッシブロック、中東音楽の音階やリズムを混ぜ合わせたスタイルだ。「楽器編成やジャンルは色々だが、真に進歩的な音楽をやる」。常に時代の先を歩んできた奇才の新たな展開となる。
(岩崎貴行)
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