America's Secret War by George Friedman - ブックチャレンジより

大西 穣さんから7日間ブックカバーチャレンジのバトンタッチを受けて2日目:America's Secret War: Inside the Hidden Worldwide Struggle Between the United States and Its Enemies by George Friedman.

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●George Friedman ジョージ・フリードマンは1990年代に"影のCIA"として知られるStratforというプライベイトなIntelligence Agency 情報機関を創立した。9.11の後にCIAと共にアメリカのアフガンとイラクの戦争で影の情報部員として活躍した。この本、「America's Secret War」はその経験に基づいている。

陰謀説ではなく、フリードマンはイデオロギーなしになるべく客観的に書いている。本に出て来る政治家たちはアメリカの政治家にしても、ロシアの政治家にしてもイランの政治家にしても影ではつながっていて、本当のことを自分たちの国民には伝えない。伝えても理解が出来ないだろうと考えるのと秘密にしないと効果がないことがある。

ブッシュ大統領も彼のスタッフもサダム・フセインは大量破壊兵器を持っていないと分かっていた。戦争を始める何かの「言い訳が必要」だった。戦争の目的はフセインではなかった。戦争の目的はサウジ・アラビアとアメリカのつながりを強調することだった。ジョージ・ブッシュはメディアにはイランはイラクと北朝鮮と共に悪の軸だと語ったが、実はイランと影で協力し合っていた。フセインはかつてからのイランの敵で10年間も戦争をイラクとしていた。ジョージ・ブッシュはまずロシアのプーチン大統領の協力を求めて、ソ連がアフガンの戦争の時に使った軍基地をアメリカに引き渡してもらった。

こうした戦争の影で行ったことは多くの人は知らない。国家とつながっている情報部員などではない限り。また国家の中の人にもでも知られていない秘密がたくさんある。1990年代に父親のジョージ・ブッシュ大統領はイランとイラクの戦争の時に両側に武器を売って、アメリカの破壊兵器を作る会社をもうけさせていた。ブッシュ大統領はイラクのアメリカ大使を通して、「戦争に勝ったらクウェートをイラクの物にしてもいいよ」というメッセージが伝わっていたらしい。これは半分ジョークのつもりだったかは分からないが、本当にイラクが勝って、クウェートを侵略したらショックを受けてアメリカは戦争宣言をした。

フリードマンは政治とはチェスと似ていて、政治家達は戦略の事を考えているという見方をしている。イデオロギーやモラルはその戦略を助けるために使っている。世界中の政治家もそうなので、どの国の政治家も真実を語っているとは言えない。ただし、表現の自由がなく政治犯が強制収容施設に入れられてしまう国の方が住みにくいと言える。

フリードマンはハンガリー生まれで子供の頃に両親と共にアメリカに亡命した。そして、大学で助教授として政治思想を教えていた。ヘーゲル、マルクス、アドルノなどを専門としていた。彼の最初の本にはアドルノ、べンヤミン、ブレヒト、などの芸術論について書いている。

僕自身も子供の頃に元CIAで芸術を担当していたポーター・マックレイという人に何度も会い、彼からブレヒトの音楽劇「マホガニー」を進められた。フリードマンが政治思想と芸術論について書いた本「The Political Philosophy of the Frankfurt School」と「America's Secret War (アメリカの秘密の戦争)」が基本的に同じ見方をしているのが特に面白い。

こうした本は説明を聞くだけではなく、実際に読めば発見できることがたくさんある。

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