見出し画像

【ご案内/第一報】『万物の黎明』公刊記念シンポジウム(2023年度 第1回 比較考古学研究会)[2023年12月17日(日)]

*当ご案内は、転送・転載・紹介を推奨いたします。広報にぜひご協力ください。

 不定期開催の「比較考古学研究会」ですが、まさに不定期開催となっておりまして、誠に申し訳ございません。。とはいえ、今後も他にはないような観点から、元気な研究会を開催し、自由な議論をおこなってゆく所存でおりますので、引き続きどうぞよろしくお願い申しあげます。

 昨年度は、酒井隆史先生(大阪公立大学)をお招きし、The Dawn of Everything: A New History of Humanity (by David Graeber and David Wengrow, 2022, Penguin Books Ltd.) を土台とした研究会を開催いたしましたが、当著の翻訳版(D・グレーバー+D・ウェングロウ著/酒井隆史訳、『万物の黎明――人類史を根本からくつがえす』、光文社、2023年)がいよいよ2023年9月21日に公刊となりました。

 「比較考古学研究会」では、2023年12月17日(日)に、『万物の黎明――人類史を根本からくつがえす』(以下、『万物の黎明』と記します)の公刊を記念する公開シンポジウムを開催いたします。(登壇者の日程調整の都合上、公刊日からすこし間があいてしまいますが、その分、シンポジウム前に『万物の黎明』をディープに読む時間を確保できた、ということでご容赦くださいませ。)

 酒井先生のお計らいにより、私は、『万物の黎明』を校正の段階ですでに3回ほど通読させていただきました。当著は人類史の正しいあり方を提示した本でもあり、そして考古学の本でもあります。マルクスの最高の補完者であるモースの著作、それらを補完し得るという思考をもった考古学が、人類史からとりだしてみせる「文明」の本来的意義は、いわゆる「常識」とはまったく異なります。さらにより大きな観点からは、資本主義のオルタナティヴを構想するための一助ともなる考古学の姿が当著では述べられていました。当著のポイントを羅列するとすれば、下記のようになりますでしょうか。

--「自由」と「プレイ(遊戯)」の人類史

--アナーキズム(アナキストにもやさしいマルクス主義者として)

--北部アメリカ先住民の「自由」をめぐる「知」「価値」⇆「西洋思想」「啓蒙」

--目的論的進化論の否定:ルソー&ホッブズという二択からの脱却、そして「平等」

--「文明」の本来的意義

--スケール

--自然、「環境」への適応(開発ではなく)

--ジェンダー

--社会の季節的変移

--分裂生成

--「国家」の分解

 今回のシンポジウムでは、酒井先生の基調講演にくわえ、関雄二先生(国立民族学博物館)松木武彦先生(国立歴史民俗博物館)にもご登壇いただきます。(さらに欲張りまして、関連諸分野から、もう御一方、「大御所」先生にご参加いただくべく、現在調整中です。)このスペシャルな内容に、われわれ「比較考古学研究会」からの報告、そして全体討論を組み合わせ、当著のもつ意義をさまざまな観点から掘りさげてみたいと思います。

 シンポジウムの詳細および事前登録先(Google フォーム)等につきましてはまた後日あらためましてお知らせいたしますが、皆さまにスケジュールを確保していただくために、まずは下記のとおり、日程と開催方法の情報を共有いたします。

『万物の黎明』公刊記念シンポジウム(2023年度 第1回 比較考古学研究会)

【日程】2023年12月17日(日)

【開催方法】東京都内の会場(予定)+ Zoom

      *対面+オンラインのハイブリッド式開催

      *東京都内の会場については現在、調整中です。

 それではスケジュールの確保を何卒よろしくお願い申しあげます(!)。

比較考古学研究会

【お問い合わせ先】

比較考古学研究会

E-mail: chanhudaro[at]gmail.com

※迷惑メール防止のために、@ を [at] と表記しています。送信の際は @ におき換えてください。

(以上)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?