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70.独身だって恐竜と一緒に遊びたい

先日も朝6時に目覚め、不安の儀式が始まりそうでした。

もういい加減にしてくれーと言わんばかりに、重い体をなんとか起こし、そのままシャワーを浴び、久々ドトールへ行ってきました。モーニングでも食べて、10時前くらいに家に帰ってこようという計画です。

開店と同時にお店に入るのは、やる気満々な客みたいで、それはそれでちょっと恥ずかしかったので、時間をかけながら、てくてく歩いて向かいます。

日差しも弱く、まだ暑くなる前の時間。前回で反省して今日はスニーカーです。心地よい風と共に歩いて、その頃にはもう不安は消え去っていました。

そしていざお店に到着すると、なぜかまだ開店前。あれ?7時開店じゃなかったっけ?と思い、入り口の扉を見てみると、土日祝は7時半開店でした。その日は祝日だったんですね。
セミの声と花火でしか季節感を感じていなかったので、曜日というものから遠ざかっていました。

しょうがないと、少し歩いて見つけたベンチで一休みします。

そのベンチは映画館の入り口に近く、8時上映に間に合うように、この時間にしては人がけっこういました。そして会場の7時半が近づくと、どこからともなく列ができ始めます。
よく見ると、キッズ達がたくさんです。なんの映画かというと、ドラえもんでした。

みんなで恐竜と冒険するみたいです。のび太いいなぁ、わたしも連れてってよ。


わたし、恐竜大好きなんです。

小さい頃に住んでいた家の近くに、青少年博物館という建物がありました。入り口に大きな恐竜の骨がいるんですけど、ボタンを押すと鳴き声までするんです。ギャオーとかパオーンとか、バリエーション豊富でした。

大人になってから見ると、もしかしたら小さいかもしれないですが、当時のわたしにとってはものすごく大きくて、何回も見に行ってました。無料だったので、好きなだけ行き放題です。
こんなに大きい恐竜が、世界中を歩いていたんだ!って、目が輝いていたと思います。

大人になってからも、恐竜愛は薄れることなく、恐竜展を観に六本木まで行ったことがあります。最古の恐竜がメインの展示で、哺乳類の祖先「エクサエレトドン」の日本初公開でした。
エクサエレトドン、これです。
(画像は公式サイトから拝借しました)


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なんともいえないですよね。
うっすら髪の毛みたいなものもあり、恐竜好きのわたしから見ても、正直引くくらいの衝撃的な見た目です。

一昔前に、ぱるるの困り顔が流行ってましたが、この困り顔では男性はキュンとしませんし、男性どころかキッズ達も「気持ち悪いね・・・」と言ってました。我々の祖先なので、進化してくれてありがとうと言いたいところですが、現実は厳しい。

こういう恐竜展って、限定イベントやりますよね。親子で発掘体験しよう!とか、親子で骨を組み立ててみよう!とかあの楽しげなイベントです。
ここでいつも引っかかるのが「親子限定」。なんでいつも親子セットなんでしょうか。

独身のわたしは参加できないのでしょうか。そもそも、恐竜を観に来るのは家族だけ、という運営側の姿勢に文句を言いたいところです。
哺乳類の祖先が実はとんでもない見た目をしていたように、当たり前をくつがえして欲しい。
体験したい独身もここにいるよ!!

そんなことを思いながら、結局、開店と同時にドトールに入ってしまいました。
独身も発掘体験したいと声を大にして言えないのも、開店と同時に入りたくないと思うのも、ちょっと恥ずかしいからなのです。
「恥ずかしい」という感情がまず先にきて、素直に楽しめないのが大人ですね。だからせめて、ここでは素直に言わせてください。

「わたしだって、恐竜と一緒に遊びたいよーーー!!!」

あースッキリした。

ちなみに、先ほどのエクサエレトドンの化石はアルゼンチンで見つかったそうですよ。アルゼンチンって化石発掘の聖地なんですよね。
日本だと、福井県が聖地なんですよ。