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無茶振りに、途方にくれたら

2013年の晩夏。
化粧品PR人生2年目のひよっこ。社内にもPRノウハウを持った人はゼロという環境で、とりあえず目の前の仕事を手探りでやっている。だんだんと女性誌の美容担当の方やライターさんに知り合いができてきた。そんなレベル感の頃。

突然、「新製品の発表会やりたい。でもお金ないから自分たちでどうにかしたい。」と上司に言われ、私は途方に暮れていました。
発表会、私やったことないけど、そして社内の誰も良くわかってないけど、誰がどうやってやるの?あ、私がやるのか。え?

夏の終わりを感じると、私はこの頃を思い出して今でも胸がキュッとします。笑 お金ないと言っても会場費やらお土産代やらまぁまぁな予算を使って、メディアの方々を呼んで、社長の時間を割いて。そんな大それたことを、社内で一番年下の私が何も分からないのに仕切るなんて。

リーダー的なことが大の苦手なので、もう本当に胃がキリキリして逃げ出したい気持ちでいっぱいになっていたのです。

そんななか、実業団で野球をしていた弟の試合の応援でふらっと訪れた東京ドームにででんと掲げられていたのがこちらの広告です。

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読売巨人軍とアディダスの広告。
私はこのポスターをみて、押し潰されそうな感情が一気に軽く前向きになれました。

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躍進

プレッシャーのない人生なんて楽しいか?
失敗したら野次られる。
勝負に負けたら外される。

だからこそ、必死になって努力するんだ。

プレッシャーは、埋もれた才能を引き出すチャンス、
大歓声を浴びるチャンスだ。

あえて宣言しよう。
今年は意識して連覇を狙うと。

さあ、真剣勝負を楽しもう。

野球が好きだ。
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逃げたくなるようなプレッシャーのかかっているこの瞬間は、
成長、成功体験の過程に過ぎない。
押し潰されてしまうのも、楽しむのも、自分の心次第。

ともすると、ただの精神論に聞こえてしまいそうな熱い言葉が並んだ
最後に、”楽しむこと””好きな気持ち”に触れられていて、すごく本質をついていて冷静に受け止められる。
とっても好きなコピーです。

そして8年経ち、今でも大好きな美容のお仕事を続けています。
何年経っても発表会前はそわそわするし、プレッシャーなく働くことはないけれど、楽しむことや好きな気持ちを、いつも心の拠り所に。


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