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子どもの喧嘩に口出さない

夕方、長男(12歳)と次男(8歳)の大喧嘩が始まった。
明らかに次男がキレていて、長男に殴りかかっている(でも不思議と、絶対に顔は殴らない)。
長男は、余裕な顔でひょいひょいよけている。
たぶん、長男の何気ない行動が次男を切れさせたのだろう。
その喧嘩は、しばらく続いた。

4歳差があるこの2人のやりとりに、昔は間に入ってまずは次男をなだめ、その後、長男に事情を聞きつつも我慢するよう促していた。

「4つも離れてるんだから、晴(次男)が怒りそうなことくらい察しなよ」

「手を出す晴も悪いけど、手を出したくなるほど怒らせたんでしょ。言葉らも暴力になるんだよ」と。

でも、これまでの経験から、仲裁に入ってうまくいったことはほとんどない。
たいてい、「だってあっちが先にやってきたんだし!」と言い始めて、余計喧嘩が悪化する。
だから私は、2人の喧嘩には一切口を出さないことにした。

どんなに泣いていても、殴り合いになっていても。

ただ、そうは思っていても、今日喧嘩してるのを遠目で見ながら、怒り狂って、終いには大泣きしている次男を見て、心がザワザワっとした。

怒りや悲しみに対して、可哀想とか、鎮まって欲しいとか、見てられないとか、そんな感情が出てきて、心が揺れたのだ。

「喧嘩は良くない」という私の思い込みが発動したのだろう。

そんな自分の感情を俯瞰して感じて受け止めながら、2人のやり取りが終わるのを待った。

そうしたら、力を出し切ったのか、殴り合いをやめてしばらく離れた2人は、いつの間にか、何事もなかったかのように一緒にiPadを見始め、普通に会話が始まった。

やっぱり、仲裁に入らなくてよかった。

親は見守るだけでいい。親の価値観で2人の気持ちを裁こうとするのは、ただ邪魔をしているだけ。

気持ちは出し切ればいい。

泣いてもいい。

怒ってもいい。

手を出してもいい。

それを全部全部、経験するために兄弟として地球に生まれてきてる。

勝手な親の価値観でその感情を止めることが、将来感情を我慢する大人を育ててしまう。

今のうちにいっぱい感情を出して、ぶつかり合って、受け止め合うことで、相手の気持ちや痛みが分かってくる。

親は、子どもが気持ちを伝えに来た時に、

「そっかぁ、嫌だったんだね」

と、ジャッジせず、ただただ気持ちを受け止めるだけでいい。

子どもたちを見ていて、自分の心がザワっとする時は、自分自身の思い込みに気づいて手放すチャンス。

子どもはいつも、私を育ててくれている。

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