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小2長女の中学受験に思うこと① 中学受験を決めるまで

小2の長女を中学受験させようと思い、この3月から塾に入れた。
この先どうなるかわからないけれど、今の気持ちを忘れないように残しておく。

そもそも、当初は中学受験は考えていなかった。
というか、させたい気持ちはあったが無理だと諦めていた。
というのは、自宅から通える範囲に中高一貫校がないのだ。

わたし自身は名古屋の私立中高一貫校に通っていた。
通学は電車とバスで片道1時間程と、特に問題はなかった。
ところがわたしの嫁ぎ先はど田舎で、名古屋の学校へ行こうとしたら片道電車で2時間以上かかる。
できれば母校に入れたいが、始発に乗せても始業に間に合わない。
名古屋より近いところで探しても、片道1時間半はかかる。
ということで、物理的に無理だと判断していた。
冗談半分で実家の父母が「うちに下宿させたら?」と言ったが、そこまでする気はなかった。

しかし、長女の成長につれ、だんだん考えは変わっていった。
やっぱり、中学受験させたいと思うようになった。
わたし自身が高校受験を経験していないから、知らない道を子どもが歩むことが不安、というのがひとつある。
これはわたしのための理由で、親のエゴと言われたらそうだ。
いまひとつは、わたしが中高一貫校に通ってよかったと思っているからだ。

わたしが中学受験したのは、3歳から習っていたバレエを続けるためだった。
高校受験のために、お稽古を中断したり、縮小したくなかったのだ。
女子校で6年間、すきなバレエを続けて、さらに部活に打ち込み、一生ものの出会いをたくさんした。
そんな経験を、長女にもしてほしいと思った。

この地域の人達は、公立の保育園→公立の小学校→公立の中学校とあがるのが当たり前だと思っている。
中学受験なんてものは、ドラマの中のことだと思っている。
子ども自体少なくて、長女の学年は同級生が17人しかいない。
当然クラス替えなんてものはない。
そんなせまい世界しか知らずに、青春時代を過ごしていいのだろうか。
この地に生まれたことが、長女の人生にとってマイナスに働くのはいやだった。

そこで改めて、どうにか通える学校がないかと検討したところ、隣県に寄宿舎のある中高一貫校が浮上した。
存在は知っていたのだが、寮ということで二の足を踏んでいたのだ。
中学高校の多感な時期を親元から離れて暮らすほど、そこへ入れることに価値があるのか、わからなかった。

だが、現実に通っている子がいるわけで、入ってしまえば馴染むだろうとも思った。
この判断には、長女の性格もおおきく影響した。
うちの長女は赤ちゃんの頃から、人見知りとか場所見知りが一切なかった。
いまでも、ひとり平気で知らない子の中へ入って行けるし、すぐに友達になってくる。
習い事も自分の興味だけで決めて、「○○ちゃんと一緒がいい」とか「○○ちゃんがいないといやだ」と言ったことはない。

そんな彼女に、わたしはなるべくわかりやすく中学受験の話をした。
小学校のお友達とは違う中学に行くという選択肢があること、そのためには試験に合格しないといけないこと、そっちの中学には全国からいろんな子が来ること、家族と離れて寮生活になること、など、メリットもデメリットも話したつもりだ。
その上で長女が「家族と離れて暮らすなんて嫌だ」と言えば、すっぱりやめようと思っていた。

しかし、我が長女はたくましいことに、「お友達だけで暮らすなんてたのしそう」と言ったのだ。
それを聞いて、ぼんやりとだがわたしの中で方向性が決まった。
辞めることはいつでもできるが、準備だけはしておこう、と。

就学前に学習習慣をつけさせたくて、年少から夕食前にドリルをさせていたので、そのドリルを中学受験向けのものにした。
そんなことをしているうちに、吉報が飛び込んできた。
3年後、三河地方でNo.1の高校に、中高一貫コースが新設されることになったのだ。
長女の中学入学に、間に合う。
そこなら、自宅から通学可能である。
わたしの中で、やはり寮というのがひっかかっていたので、まさに渡りに船のニュースだった。

もう、迷いはなかった。
かなりの偏差値が必要なことは間違いないが、第一志望はその新設校、第二志望は寄宿舎の女子校、両方ダメなら公立校、と決めた。

ここまで書いておいてなんだが、正直、どうしても中高一貫校に行かせたいわけではない。
だから、途中でやめても構わないし、2校ともご縁がなくて結局みんなと同じ公立中学に行くことになっても、それはそれでいいと思っている。
中学受験のためにした勉強や、身についた学習習慣は、絶対に無駄にならないからだ。
それをベースに、高校受験、大学受験と進んでいけばいい。

「やめたかったら、いつでもやめていい」

このスタンスだけは、絶対に忘れないように、ここに書いておく。


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