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ヴィーガン・ベジタリアンが環境問題に与える影響とは?SDGsの観点で分析 vol.2

土井あゆみです。

Vegan検定講師としてさまざまな方とお話しする中で、ヴィーガンがお役に立てる分野はさまざまあるなと感じています。
その中でも、環境問題に対して、特にSDGsの観点から見ると非常に影響を与える可能性があると思い、株式会社GIVERのホームページ内の記事にまとめさせていただきました。

今回はそちらを再編集し、数回に分けてお伝えしていきます。
みなさんの参考になれば幸いです。


ヴィーガン・ベジタリアンは食糧問題の解決につながる

そんな中で、まずヴィーガン・ベジタリアンのライフスタイルが貢献できる可能性が高い分野が、食糧問題です。人口が増え続ける地球において、それだけの人の食事をまかなうのは喫緊の課題です。
SDGsの目標のうち、目標2.「飢餓をゼロに」に該当します。

1. このままだと世界中の食糧が足りなくなる可能性がある

世界の人口は増え続けています。国連の調査によると、2022年現在は約80億人ですが、2050年には97億人になると予測されています。*1 その人口をまかなうためには、2013年時点に比べて倍の食糧を生産する必要があると言われています。*2 
しかし、土地や水には限りがあり、地球温暖化の影響で天候不順や異常気象なども起きており、必要な生産量をまかなえない可能性もあります。そのため、必要な食糧の確保は大きな課題となっています。

一方で、穀物の生産量は年々増えており、全世界で年間約27億トンの穀物が生産されています。*3 これは、全世界の人口80億人に対して、1人あたり年間337kgが食べられる量で、平等に分配されていれば飢えることのない量です。
しかし実際には、穀物が生産されていても、先進国で多くのフードロスが発生し、発展途上国を中心に、最大8億2800万人の人が飢餓に直面しています。*4 
生産はしていても、加工技術や流通網がなかったり、国際価格の不安定化の影響を受けたりと、偏りが発生してしまっているのが実情です。

こうした食糧問題に、ヴィーガンやベジタリアンが寄与できる可能性は大いにあります。
 

2. 穀物の消費量は肉食1人分=菜食10人分


実は、穀物が十分に生産されているにもかかわらず、飢餓に悩む人がいる理由のひとつに、畜産業に使われる穀物の課題があります。

牛肉1kgを生産するために必要な穀物は約11kgと言われています。*5 
つまり、1人が肉を食べるために使われる穀物で、10人以上が同じ量の穀物でお腹を満たすことができます。これが、多くの穀物が世界で生産されていても、飢餓に悩む人たちが食べるための食糧が足りていない理由の1つです。
そして、その食肉を生産するための穀物の栽培に多くの土地や水が使われており、土地を
追われる人や、綺麗な飲料水を得られないことも課題となっています。

こうした課題に対して、ヴィーガン・ベジタリアンの価値観が広まることで、より多くの人が飢餓に悩まずに済む可能性があります。


vol.3へ続く

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