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「ランゼリー」

スリップは女性の下着(ランゼリー)として四季を通じて着用するが、レースが早くいたむ事や黒ずみがしばしば話題となっている。美しく清潔に、長期的使用に耐える事が望ましいが、果たして問題はどこにあるのか、これを検討する一段階として広く実体を知る必要を感じ、調査を行なった。

jstage スリップについての調査

こちらの論文からの引用である。

こういうのは味わい深くて、何故か惹かれてしまう。1972年に書かれたもので、私はPDFで拝読したが当時はもちろんPDFなどない。ワープロ記載になっているだけでもすごい。1972年というと私はまだ6歳で、あの時代にワープロを使っている人などどれだけいたろうか。あったとしてもそれはPCでさえなく、ワープロ専用機だったはずだ。加えて相当に高価だったのではないか。この論文は、基本はワープロ。だけれども、表は手書きだったりする。いよいよ愛着がわく。

発端はこちらの note 記事。言語学者の方の『「ランゼリー」といふ文字列が氣になりませんか?』という問いかけに触発される。こういうこと(どういうこと?)が好きでたまらない。かぶり付きで読んでしまふ。

「ランゼリー」という言葉であるが、現在は「ランジェリー」と表現されることが多い。広辞苑、新明解にあたってみたが、「ランジェリー」はあっても「ランゼリー」はない(嗚呼、「言海」もひきたい)。ふと思い立ちネットで検索してみた。と、こういう理由である。

ネット検索ではもう一つ別に『下着ぶんか論 : 解放された下着とその下着観』というのもあったのだけれど著作権に阻まれて拝読することはできなかった。こちらは1958年。昭和33年である。

「ランジェリー」という言葉はフランス語由来であるらしい。いつ頃日本に入ったのだろうか。そう思いめぐらせてふと思った。与謝野晶子かしらん。与謝野晶子が「ランゼリー」と言ったかどうか。

また気になることが増えてしまった。

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