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映画感想#53 「海のふた」(2015年)

監督 豊島圭介
脚本 黒沢久子
出演 菊池亜希子、三根梓、小林ユウキチ、天衣織女、鈴木慶一 他
2015年 日本 84分



都会と田舎の確執問題

爽やかな気持ちになれる映画でした。海の風に当たっているような。かき氷の甘い匂いが香るような。
主人公・まりは東京から故郷の西伊豆に戻り、大好物のかき氷屋を始めることに。東京から帰ってきたまりに壁を感じるのは、ずっと地元に住んでいる幼馴染のオサム。まりとオサムの関係から、「都会と田舎の確執」が見え隠れします。

まりは、故郷の変化に驚きつつも、昔の思い出を振り返り、懐かしがります。でも、それは故郷を離れ、東京で生活をしていたからできること。
「衰退」という名の変化を目の当たりにしてきたオサムは、そんなまりの言動を快く思いません。当然のことです。好きに都会で自由に暮らしてきたまりにとっては、思い出の故郷かもしれないけれど、オサムにとってはただ目の前にある現実なのですから。

オサムの存在のおかげで、まりは自分を見つめるようになっていきます。

田舎から都会に出る人、出ない人。その間には何か冷たい壁があって。
都会に出ることへの羨ましさなのか。一方、地元から出ないことへの軽蔑なのか。田舎で生まれ育った人間ならわかるであろう、このモヤモヤした地元への気持ちみたいなものが描かれていて、この映画によって自分の感情が正当化されたような気がしました。

☆観賞日 2015年8月2日


余談〜かき氷、冬に食べますか?〜

かき氷、夏に食べたくなることはあるけど、1つ食べるの結構大変なので、よっぽどでない限り食べません。昔、子供の頃にはかき氷機で作ったりしましたけどね。
あ、でもサクレは大好きです。前の職場では、夏にはサクレを食べながら仕事をしていました。今は到底できませんが…。
かき氷屋さんって冬はどうしてるのでしょうか?冬でもかき氷を食べる猛者がいるそうですが、私は絶対無理です。冬はおしるこ食べたい。


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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