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映画感想#57 「ベル&セバスチャン」(2013年)

原題 Belle et Sebastien
監督 ニコラ・バニエ
脚本 ジュリエット・サレ、ファビアン・スアレ、ニコラ・バニエ
出演 フェリックス・ボシュエ、チェッキー・カリョ、マルゴ・シャトリエ、ディミトリ・ストロージュ、アンドレアス・ピーチュマン、メーディ 他
2013年 フランス 99分



モフモフの犬映画

フランス・アルプス山麓に住む少年と、野犬の絆を描いています。
犬が出てきたらもう良い作品だということですよね。

犬のベルという名前は、なんと「美女と野獣」のベル!羊を襲う野獣と噂され、近くの住人たちから命を狙われていたのは、なんと白くてモフモフの大型犬…!
たまたま優しいベルの姿を見たセバスチャンが、「君は野獣なくて、ベルだね」というなんとも機転の利いたセンスで名前をつけてくれたのでした。(羊襲撃の犯人は後に狼だったことが判明。)

セザール爺さん、ベルと共に山を歩くセバスチャン

この映画のもう一つの軸は、ユダヤ人をスイスへ逃亡させる仲介者がいたということ。
時代は第二次世界大戦下、スイスとの国境という土地柄、密出国の仲介者を取り締まるため、セバスチャンの住む村にもドイツ兵が駐在するようになります。彼らにバレないように峠越えをしなければならず、その旅にセバスチャンとベルも同行することになるのです。
 セバスチャン「ベルが山道を案内するよ」
 ベル「・・・(私ですか?)」
みたいなベルの表情が絶妙でくすっと笑えます。
まあこの辺は正直、ドイツ兵たちが手ぬるくてリアリティは感じられませんが、実際、越境者を手助けするフランス人がいたということは、知っておくべき事実だと思いました。

この他にもセバスチャンの生い立ちや、育ての親であるセザール爺さんとの関係性などもあり、99分とコンパクトながら見どころはたくさん。
古き良き名作の雰囲気で、子供から大人まで楽しめる素敵な映画でした。

☆鑑賞日 2015年9月26日


余談〜でかい犬かわいすぎ〜

大型犬はなんて可愛いのでしょうか…。ベルはグレート・ピレニーズという犬種で、名前の通りピレネー山脈原産の犬です。白くて大きなもふもふが、小さなセバスチャンと仲良く遊ぶ場面に、とにかく癒されます。
昨年2023年のカンヌ・パルムドール受賞映画「落下の解剖学」(2023年/ジュスティーヌ・トリエ)でも、名犬の演技を見ることができました。こちらの犬はボーダー・コリー。"ザ・賢い犬"の貫禄がありました…。
"モフモフの威力"はものすごい!


●でかい犬が出てくる映画:「なまいきチョルベンと水夫さん」


ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

*本日でnoteを初めて1周年!
 これからも楽しく映画鑑賞を続けていく所存です😃

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