映画感想#61 「ミケランジェロ・プロジェクト」(2014年)
原題 The Monuments Men
監督 ジョージ・クルーニー
脚本 ジョージ・クルーニー、グラント・ヘスロフ
出演 ジョージ・クルーニー、マット・デイモン、ケイト・ブランシェット、ビル・マーレイ、ジョン・グッドマン、ジャン・デュジャルダン、ボブ・バラバン、ヒュー・ボネヴィル 他
2014年 アメリカ 118分
もっと丁寧にお願いします…
もったいない。題材も良いし、キャストもすごいのに。ストーリーだって悪くない。でも、なぜか表面的で軽い作品だったような気がします。
なぜでしょうか?私が期待しすぎてしまったのでしょうか?
第二次世界大戦下、ドイツ軍が奪った数々の美術品を奪還するために集められた人々。しかしそれは軍人ではなく、美術専門家たちであった・・・ということで、原題は"The Monuments Men"。遺跡(史跡)を守る人々という意味かと思いますが、邦題は「ミケランジェロ・プロジェクト」とまったくの造語。オリジナリティが爆発しています。
過激なシーンもなく見やすくはありましたが、「聖母子像のために命をかけた人間」をもっと丁寧に描いてほしかった。
シリアスさが伝わらないというか、緊張感に欠ける感じ。お気楽エンタメフィクションなら構いませんが、実話がベースになっているものなので、尚更そう思ってしまいます。
人間の死を娯楽にしてはいけないけれど、映画の中だからあまりにもリアリティがあると苦しい。難しい。
でもこの真面目さと楽しさのバランスが良いなと思う映画も、確かにあるものです。
どうしてもこれだけキャストが多いと(しかも主役級)人物描写も少なくなり、それぞれのキャラクターに入り込めずに終わってしまった感もありました。扱うテーマとキャストの良さに対して、期待が大きすぎてしまったのかもしれません。
いっそのこと、「ナイトミュージアム」みたいなテンションのエンタメ作品であれば楽しめたのかな…。
ジョージ・クルーニー監督・主演作とのことで、期待が上回ってしまいました。
☆鑑賞日 2015年12月1日
余談〜群像劇って難しい〜
良いキャストがたくさんいても、作品自体ののフォーカスがずれてしまうともったいないですね。
あと主役が似合う俳優と、脇役でも光る俳優がいると思うので、そういう意味では、今回はごちゃごちゃしてしまった感じもあります。だって、ジョージ・クルーニーは群像劇タイプではないですよね?ジョン・グッドマンやビル・マーレイは良いかもしれないけど。
このキャスト中だと、ヒュー・ボネヴィルが結構好きなんですよね〜。「パディントン」(2015年/ポール・キング)のお父さん役で、地理学協会で女装するシーンが大好きです。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
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