58日目 ギター異文化交流をし、攻めた美術館に出会う 〜バンコク3日目〜
今日で臭い宿ともおさらばだ
昼前にのっそりと起きて、昼飯を済ませ、急かされるように追い出される
そのまま予約しておいた次の宿に向かう
チェックインまであと2時間あるので、どうやって時間を潰そうか考えていると宿にいた大阪のおばちゃんが声をかけてくる
ド直球の大阪のおばちゃんだった
ここの宿ホンマにみんな人が良くて泊まったその日からみんな連れみたいなもんやねんと言っていたが、それはきっと、あなただからですよ
とはいえ、開放的な雰囲気の宿のようで、共有スペースで話をしたりタバコを吸ったりしている
安宿なので昼間はエアコンが効かず、外も暑いし、というのが本音だろうが、結果的に雰囲気は悪くなかった(この時は…)
僕がアコギを持っているのを見ると、弾いてや、ギタリスト待ってたのよと無茶振りされ、適当にコードを弾いていると近くにいた中国人もノリノリで歌い出す
おばちゃんはウクレレを弾くそうで、また、中国人もギターを弾けるようでギターを貸すと2人ともノリノリだった
こうしてタバコ派閥とギター派閥が生まれ、ちょくちょくタバコチームの白人も声をかけにくるというなかなかロックな宿へと様変わりするのだった(この時は楽しかった…)
あっという間に2時間が過ぎ、チェックインを済ませ、僕は散歩にバンコクの街を散歩してくると2人にギターを預け宿を後にした
相変わらず地図も行き先もないので気の向くままに歩いていると偶然美術館を発見
美術館なんてむしろ調べて行きたいくらいなのでこれはラッキーだ
しかもこの美術館自体、かなり面白かった
なんて言っても入って最初の部屋からなかなかに気色悪目のインパクトのある作品たち
だいぶ飛ばしてくるじゃないか
部屋を進んでいくと、2m×3mくらいの作品たちがでてきて、作品の内容も相待ってかなり強烈だ
見てる感じ、4人ぐらいの画家さんが今回の目玉のようで、前半に固めて展示されているらしい
そして4人がそれぞれ個性があるので、楽しい
ここに写真がない作家もいるが、足の裏フェチ・アメーバフェチ・黒い化け物フェチ・異形フェチと勝手にレッテル貼って理解した気になった
交戦的なゾーンを抜けると一般的な絵画と呼べるような作品ゾーンに突入する
中では良かったものたちの写真載せてるけど、写真で撮ると色がどうもでよく伝わらなくて残念、すんません
後半の方ではコンテンポラリー系の作品が続く
このへんもう感覚でしかわからんし、その感覚ですら良いと思うものに出会う率が減ってくる
今回の美術館には個人的にビビッとくるものはなかった…残念
前読んだ岡本太郎の「今日の芸術」で、観る側は理解云々よりも直感を大事に観るのが正しい姿勢と言ったような内容があったので、それにかまけて自分の直感第一にしている
しかし、コンテンポラリー系の作品が続くと、流石に怠けすぎているんじゃないか…
僕の感性がなんぼのもんじゃい
と言った感じになってくる、個人的な美術館を回る時あるある
美術館はかなり満足だった
その後も街をぶらぶら
ヒッピーの聖地として有名なカオサンロードだが、思ったよりもただのバーエリアといった感じだ
特段大したことはない、他はレストランと食べ物の出店とマッサージ屋とタトゥー、服屋、大麻などなど
夜になれば弾き語りなどを聴きながら、雰囲気も盛り上がるので(しかも今の時期サッカーの大会やらで特に盛り上がってる)、そうなればまぁ楽しいは楽しいが
顔サンロードならではといった感じは特にない
期待外れだなと思って歩いていると、道の外れに素晴らしい古着屋を発見した
過去行ったことのある古着屋の中でもトップクラスに良い店だった
チラッと見ただけだが、どれも5000円以上はするようなバックパッカーには高級な店だったので見るにとどめた
旅に持って行っていた白いタオルも緑のタオルも両方とも黄色に染まってしまっている
高い上に、せっかく買っても状態が悪くなってしまいそうだった
でも近いうちにもっかいくらいふらっと行きたい
そっからも散歩は続くが、そこまでめぼしいものはなかった
というより、あっつい中ずっと歩いて、何かを見つける集中力が切れたのかもしれない
大人しく宿に戻って、飯食って、ちょっと話して寝た
この後快適だった宿の雰囲気は血飛沫を伴う事件によって一変してしまうわけだが、それは明日の日記で
今日の自立散歩のお供
戸川純とヤプーズの裏玉姫
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