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エネルギーと未来と資本主義 -いいぞ日経もっとやれ-

はいこんばんは。
日経さんより、エネルギー戦略に対する指摘です。

ざっくりまとめ

○日本の化石燃料依存度と電気代は高く、エネルギー自給率は低い。
○つまりエネルギー面で国際情勢に振り回されやすく、電気代が足を引っ張るせいで国際競争力が低い
○化石燃料依存をやめないといけない。再エネはまだ開発が追いつかないから、原発利用を真面目に考える必要がある。

はい。
現状の問題点がよくまとまった良い記事です。

化石燃料への依存

記事にもありますが日本の化石燃料依存度は約8割と非常に高く、しかも石炭火力をモリモリ使っているので、国際環境会議などで批判されています。
ただ、日本の石炭火力発電は開発が進んでおり、世界的に見ても高効率/低環境負荷と言われています。
高効率な石炭火力やLNG火力を活用してお茶を濁しつつ、再エネや原発といった低炭素電源へ移行していくことが望ましいですね。
ちなみに火力は出力を変えやすいので、夏場の電力ピークなど需要変動への対応力が良いです。環境負荷が高いだけじゃないんだぜ。

再生可能エネルギーの可能性と限界

再エネとまとめて呼んでいますが、その中には太陽光も水力も地熱も風力もあり、みんな違ってみんなダメです。

共通する悩みは
○低出力
○不安定性
○低密度

といったところ。

詳しくは省きますが、すぐさま主力電源になるだけのパワーはまだありません
今はまだダメかもしれませんが成長性は期待できます。
これからも諦めずに水をやりましょう。芽は出てます

原子力の明日はどっちだ

はい、原子力。どうしますかね。

原子力のいいところは
○高出力
○安定性
○高密度

というところです。
そのかわり
○放射性廃棄物が出る(=廃棄物処分場がまだない)
○国民感情を刺激する
○重大事故/テロ対策がスッゴイ大変

といった欠点があります。

記事で指摘されているように、原発は最大でも60年しか稼働させられないので、放っておけば30年後、50年後には運転できなくなります。

なので、50年先を見越した議論は
1. 火力発電をモリモリ使い続ける
2. 再エネの開発に一点賭けして祈る
3. 原発の新設を進める
あたりが現実的な路線だと思います。
実際にはこの中のどれかひとつを選ぶわけではなく、2. 再エネ投資を継続しながら1. 火力発電は必要に応じて使用し3. 原子力はどうする?という議論になります。
再エネへの投資は当然継続する必要がありますし、火力は必要なのでやめられません。
原子力をどうするか?が重要で、増やさないと無くなります。

ほんでどうする?

火力は使い続けられないし、再エネの開発は追いついてないし、原発は止まったままです。
正直、ここまでの問題提起はわかりきっています。
現状、私も記者さんもここらが限界です。
必要なのは「で、どうする?」の議論にどうやって入っていくか。
如何にして問題提起フェーズを終わらせて、このわかりきった問題に推進力を与えるかです。

わかりやすいのはエネルギー供給と地球温暖化のリスクを訴えて、今考えないといけない!と叫び続けることなんですが、それってすぐ疲れて長続きしないんですよね。
そうではなく、私たちの『良い未来を作りたい』という欲求を流し込む場所を作って、そこから望ましい未来像を出力してやらないといけません。
私たちの金と時間と手間と欲を流し込むと、なんだかわからないけど機能して『良さ』を出力する。

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この仕組みを、さてどこに、何を動力にして、どのくらいの大きさで置く必要があるだろうか?

その仕組みをたくさん作って社会を回転させるのが資本主義。
はてさて資本主義の限界とやらはどこにあるんでしょうね。
未来はどっちだ。
がんばっていきましょう。

#COMEMO #NIKKEI

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