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オオムラ
2018年9月3日 19:50
「ほんと、世の中ってタイミングだね」グラスに残った氷をマドラーでかき回しながら、彼女は悟ったような口をきく。カランカラ、カランカラと、軽妙な音をたてながら氷は少しずつ溶けていく。彼女は呆れたような声で「ごめんね」と言った。何が、と聞き返したかったが、面倒になった。今日は少し、飲みすぎた。*彼女と僕はサークルの先輩後輩関係にあたる。実際のところ、それ以上でも以下でもなかった。でも、まわり