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東洋館を「ある視点」で巡る

年パスを有効利用して、
今回はとある視点から大好きな東洋館を巡ってみます。

東洋館地下階の通路にて

照明と展示ケース

美術館や博物館は暗くて眠くなる、という印象を聞いたことがあります。
確かに室内が暗いとそんな風に感じられますが、鑑賞者と展示物を第一に考えた工夫が随所に見られます。
(あくまでも個人的な見解ですので、、、)

まず最初は「スポットライト」

ガンダーラ遺跡の如来座像
後ろのシルエットの影まで美しい
神々しく厳格な姿が、ガラスケースなしの間近でご対面
彫像の正面に集中してライトが当てられ、背面は影を落とした、コントラストが美しい。

お次は「さりげない工夫で見やすい」です。

中国の白磁コーナー
写真を撮影する背景セットのように、下のフチが内側へやわらかく沿っています。堅苦しさを軽減しているような…
アジアの遊牧民族の染織コーナー。
背後の壁に少し傾斜をつけています。
一番の理由は染織物を形状劣化させないためだそう。
インドの細密画コーナー。
鑑賞者の目線に合わせて、こちらも背後の壁に若干傾斜があります。


最後は、間接的な照明による効果です。

展示物にたっぷり照明が当たっているのに、ガラスケースに反射することなく、鑑賞者が集中して流れるように展示を見れます。
柱に光を当てて鑑賞者が通る道は暗くなっています。
洞窟にいるような気持ちになります。
およそ4,5階分の吹き抜け空間は、ある意味で「照明」そのものの展示空間です。

間接照明やスポットライトなど、コントラストを自在に上手く利用することで、鑑賞者にとって飽きさせない工夫と集中して鑑賞出来る空間づくりが随所に感じられました。

また異なる「ある視点」でトーハクを楽しみたいと思います!

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