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わたしの「美の標準」を探して

先日、日本民藝館で開催されていた「美の標準_柳宗悦の眼による創作」を見に行ってきました。

民藝館の創設者でもある柳氏は自らが観た本質と等価の造形を蒐め(あつめ)、その証拠を日本民藝館において展示していきます。不思議なことにそれらは、時代や産地、手法、用途などが異なりながら同一の美しさで通底していました。 <<<本展チラシから抜粋

館内に展示されたものをみると、一見何の共通性をもって展示されているのかわからないかもしれません。でもそこには柳氏の「美の標準」をもって展示されていました。

なかなか『民藝』の枠組みはひとことで言い表すことが難しいと思いますが、わたしは「用の美」「健康の美」(いずれも柳氏の言葉)がふさわしいのかと今は感じています。これは時代を経るごとに捉え方が変わるかもしれません。

その土地の素材を活用したもので、生活必需品だったものは、人々が使いこなし愛でてきたぬくもりを感じられます。どんなふうに使っていたのかと同時にどんな人が使っていたのかも想像するのが楽しい時間です。

日本だけでなく、外国のものもいっしょに展示されていました。     一級の美術品などが日本と外国のものが隣に並んでいる状況もあると思いますが、それ以上に何の違和感もなく、それが当たり前のように隣に同じ空間に並んでいる様子も心地よく感じられました。日本だけでなく、もちろん外国にも『民藝』のような捉え方があるのかもしれません。まだまだ深掘りできる楽しみができました。

ひとそれぞれ何かしらの「美の標準」をもって身の回りのものを手に入れているはずです。                           これからも自分なりの「美の標準」を持って、少しでも心地よい生活が送れるように民藝を楽しんでいこうと思います。

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