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Z世代〜ミレニアル世代が選ぶ、新しいかたちのアルコール/ノンアルコール・ドリンク

2010年代後半以降、米国でもハードセルツァー(アルコール入り炭酸水)の人気が高まっていますが、特に健康志向が高いZ世代やミレニアル世代にとって、ビールやワインに代わるまた新たなオプションも増えています。20代〜30代を中心にパーティーや週末のドリンクとして注目されている商品をご紹介します。

①Kin Euphorics

Image via Kin Euphotics

ノンアルコールでありながら、お酒を飲んだ時のような気分の高まりが得られるオルタナティブ・スピリッツ。古くから続く社交でもある「お酒を飲む」をいう行為を、心と体のケアに繋がるものにしようと、2017年にスタートしました。シトラスとハイビスカスフレーバーの爽やかなスパークリングドリンクも人気です。

天然のボタニカルエクストラクトを使用し、不安や疲労といったストレスへの抵抗能力を高める働きのある天然由来成分アダプトゲンや、脳を活性化させたり集中力を高めると言われるヌートロピックと呼ばれる成分が含まれています。1缶あたり50mgのカフェイン(コーヒー1/2杯程度)が含まれており、クリエイティブなマインドになりながら集中したい時など、デスクワークのお供にも最適。飲んでも二日酔いにならないため、翌朝のメディテーションやエクササイズに影響が出ないことも支持される理由です。ローンチからわずか数年で大きな話題を呼び、2021年からはスーパーモデルのベラ・ハディッドがCO-FOUNDER / PARTNERとして参加しています。

②Seedlip

Image via Seedlip

イギリス生まれ、プラントベースのノンアルコールスピリッツ。17世紀以前、医師たちの間では蒸留したハーブによる治療が一般的であり、そのノンアルコールの蒸留レシピにインスパイアされたFounderのベン・ブランソンが、当時ただ甘いばかりで食事にも合わせづらかったノンアルコールカクテルを変えたいと2015年に会社を設立しました。

アルコールが強力な溶媒になることで生まれるスピリッツの独特な風味。原材料のレモンやハーブ、スパイスを穀物アルコールに浸軟した後、適切な温度で濾過することにより、心地良く刺激的なハーブの風味を残したままアルコール分を除くことに成功。この「世界で初めての”蒸留された”ノンアルコールスピリッツ」は、高まるノンアルコール需要に伴い、ニューヨーク市内でも多くの本格派カクテルバーやレストランで取り扱われています。

③Luna Bay Booch

Image via Luna Bay Booch

ニッチなマーケットでありながら確実に成長しており、2030年には2.5億ドル以上の市場規模になると予想されているハードコンブチャ。健康に良いと人気の発酵ドリンク「コンブチャ」から生まれたアルコール飲料で、今年1月にはBeam Suntoryがハードコンブチャを手がけるFlying Embersへの出資を発表し話題になりました。

Luna Bay Boochは、アルコール業界では非常に少ない、女性によるシカゴ発のブランド。マテ茶と地元で収穫もしくは販売されているエシカルなフルーツやハーブから作られており、全てのプロダクトはグルテンフリー、ローシュガー、ヴィーガンです。売上の1%を地球環境のために寄付する「1% for the Planet」に参加しているほか、ローカルコミュニティへのサポートも行っています。

2019年にスタートしたものの、パンデミック中はこれまでのアルコール飲料業界の常識であったサンプル配布やセールスを雇うこともできなかったため、バーチャルで消費者と関係を築いていき、現在ではWhole Foodsをはじめとしたオーガニックスーパーマーケットでも販売されています。

アルコールの特別な風味や高揚感を楽しみながら、翌日には二日酔いの心配もなく良い気分で新たな1日をスタートできるノンアルコールドリンクや、体にも地球にも優しいアルコールドリンクは、今後より幅広い層からも支持されていくと予想されます。

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