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2023 トレンド予測(ウェルネス)

2022年は、音楽やフードだけでなくウェルネスにおいてもTikTok発のトレンドが話題となりました。

自分が感謝している物事、達成したい目標、自分自身がいかにホットで魅力的であるかの3点だけを考えながらウォーキングをする「Hot girl walk」のように、自己肯定感を高めるトレンドが生まれた一方で、睡眠導入作用のある風邪薬で鶏肉を調理した「Sleepy chicken」など、大きな危険を伴う投稿の拡散も多く見られました。口腔内状態を改善するため睡眠時にテープで口を閉じて鼻呼吸を促す「Mouth taping」は人により呼吸ができなくなる危険性がありますし、ストレスを減らすため黙って仕事を放棄する「Quiet quitting」は職場のチームワークを乱す恐れがあります。専門家は若年ユーザーの多いSNSプラットフォームで誤った情報が拡散されることを問題視し注意を呼びかけています。

引き続き、フィジカルだけでなくメンタルの健康が重要視される中、2023年はどのような新しいトレンドが生まれるのでしょうか。注目のキーワードと共にご紹介します。

⚫︎リカバリー(回復)
今年は、ワークアウトで疲れた体の「回復」に、これまで以上の注目が集まると考えられます。ジムやフィットネスクラブも、遠赤外線サウナや全身を冷却するクライオセラピーチャンバーなどといったリカバリーのための設備により投資し、パンデミックで離れた多くの会員を取り戻そうとしています。特に若い世代の間では、様々なトリートメントを受けられるスパの人気が高まっており、セルフケアのためにより多くの時間をかける傾向が見られます。また、睡眠習慣もより重要視され、体の回復だけでなくストレスや不安の軽減のため、睡眠サイクルを整えるためのアプリやデバイスも活用されるようになると考えられます。

⚫︎バイオテック
2021年に約1兆239億USドルまで成長したバイオテクノロジー市場は、2030年までに3兆USドルを超えると予測されています。バイオテクノロジー研究の進歩による影響は多岐に渡りますが、私たちの身近なところでは、血液検査をはじめこれまで病院でしか行うことのできなかった検査が自宅で簡単にできるキットの開発が進んでいます。アプリやデジタルプラットフォームを通じてよりスピーディーに検査結果を得られるようになるほか、医療の遠隔化も更に進むでしょう。またバイオテックスキンケア製品もビューティートレンドの要になりそうです。

⚫︎マイクロ・ワークアウト
トレンドがより多くの人々へ広がるために、「手軽であること」は必須要素です。パンデミックが明け外出時間が増えていく中でも、パンデミック中に高まった健康への意識そのままに運動習慣を続けていきたいと考えている人は多く、起床時や隙間時間に楽しくできる短時間のエクササイズの需要が高まっています。マイクロ・ワークアウトはソーシャルメディアとも相性が良く、TikTokでは毎日たくさんのエクササイズチャレンジ動画や1分間ダンス動画がアップされており、2023年も様々なマイクロ・ワークアウトのトレンドが生まれていくと考えられます。

⚫︎ノンアルコール
Z世代〜ミレニアル世代を中心としたノンアルコール・トレンドの勢いは、2023年も止まりません。世界主要10マーケットでのノンアルコール/低アルコール飲料の市場価値は、2018年の80億USドルから2022年には110億USドルをこえ、上昇を続けています。米国の主要都市のレストランやバーでも、モックテルをはじめとしたノンアルコールのオプションは着実に増えてきています。また、ノンアルコールビールやスピリッツ、ワイン以外にも、CBDや天然のボタニカル由来のアダプトゲンが含まれた、リラックス効果や気分の盛り上がりを感じられる代替ドリンクが多く登場し手軽に購入できるようになったことで、二日酔いのリスクもなく、より健康的なノンアルコールドリンクを選ぶ人々は更に増えていくでしょう。

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