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#41 結核に使われる薬

こんにちは。

薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。

日々の業務で感じたこと、気づき、疑問を綴っています。

#38,#39で、結核の治療を完了することが感染を広げない、そして撲滅することに繋がっていくということが伝わったでしょうか?

今回は、結核の治療に使われる薬を紹介したいと思います。

抗結核薬は、特に副作用や他に使えない理由がなければ

最初の2ヶ月4種類
→次の4ヶ月2種類 の計6ヶ月服用します。

長いように思えますが、
6ヶ月完遂できれば治療が終わるんです!

もし、副作用などが起こって標準の薬が使えない場合や、薬が効かない耐性菌の場合は別の薬に変更してさらに服用期間が伸びます。

早速、見ていきましょう!

メインの薬は2つ!

まずはイスコチン®︎(イソニアジド)

この薬は、しびれなどの末梢神経炎が起こることがありますが、ビタミンB6を服用することで対処します。

もう一つのメインの薬、リファジン®︎(リファンピシン)

こ、これは日本の薬ではあまり見ないような色合いのカプセル。

そして、中身の粉がめちゃくちゃ赤い!

その赤色が尿や汗、涙などの体液に現れるので、知らずにいるとびっくりするため、予め患者さんに伝えておくようにしています。

あとは、薬を処理する酵素を誘導するので、ほかの薬の効き目が変わってしまうことがあり、飲み合わせに注意が必要な薬の代表みたいなものなので注意!!

この2つに加えて、ピラマイド®︎(ピラジナミド)やエブトール®︎(エサンブトール)が標準の4種類の抗菌薬と言われています。

抗結核薬は副作用として、肝機能障害が起こりやすいです。

肝機能障害は、初期の場合自覚症状があまりないため、検査値でいうとAST、ALTなどを見て判断しています。

そして、最後に忘れてはいけないのが、1種類1錠ではないこと!

体重によって用量が決められるのですが、ほとんどの薬が1回2〜3錠飲まなければいけません。(1日1回。)

結核の薬だけで計8錠も飲むなんてことはざらにあるのです。

いやーつらい。

なので、DOTSの取り組みがとても大切なのだと、伝わったでしょうか?

疑問や質問などお気軽にご相談ください。
あやこのお薬相談室

わからないことは全力で調べてお答えします。

みなさんのヘルスリテラシー向上のお手伝いが少しでもできますように。

引用:アルフレッサファーマ
   第一三共株式会社
   サンド株式会社

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