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#54 低血糖症状って知ってる?

こんにちは。

薬についてちょっと詳しい人(薬剤師)です。

日々の業務で感じたこと、気づき、疑問をつづっています。

さて、前回、SU剤と速効型インスリン促進薬の薬の効き方についてお話ししました。

その際、「SU剤等は血糖値が高い低いにかかわらずインスリンを分泌するので、低血糖のリスクが高い薬と言われている」と言ったのを覚えていますか?

じゃあ、この低血糖ってどういう状態?

低血糖とは、血液中のブドウ糖の値(血糖値)が異常に低くなっている状態です。
          ーMSDマニュアルー

数値としては、血糖値が70mg/dL以下とされていますが、人によって症状が出てくる数値は様々です。

また、人によって血糖値が下がる速度が違ったり、必ず血糖値70mg/ dL以下になったから必ず症状が出てくるとも限りません。

そのため、まずはどのような症状が低血糖症状なのか、初期症状を知っておくことが重要です。

ちなみに低血糖症状が起こる原因としては、薬以外にも

・食事が少なすぎる
・激しい運動をする

などがあげられます。

低血糖状態では、ブドウ糖をエネルギー源としている脳のエネルギー不足を補うために、アドレナリンやグルカゴン(血糖を上げるホルモン)が分泌され、血糖上昇作用が出現する随伴症状として現れます。

まず、アドレナリンなどが分泌されることによって、交感神経が刺激される。

交感神経刺激症状:発汗、動悸、頻脈、手指の震え、顔面蒼白など

さらに血糖値が低下してくると、脳や神経細胞の代謝が低下するため、中枢神経症状が現れる。

中枢神経症状:頭痛、空腹感、生あくび、眼のかすみ

血糖値が低下し続けると、昏睡状態に至るので、初期症状で対処することがとても重要なのです。

それに、低血糖は脳に障害を残すことがあるので、高血糖よりもむしろ危険とも言われています。

じゃあそういう時はどうしたらいいの?

意識がある状態であれば、ブドウ糖を摂取!

これで決まり!

ジュースとかでもいいんですが、ブドウ糖の方が断然吸収が早いのでオススメ!
(薬によってはブドウ糖じゃないとダメ)

ブドウ糖は粉末状のものとタブレットのものがあるので、お好みのものをお守り代わりで持ち歩いておくのがいいですね♪

運転中に低血糖症状が起こると、事故の元になるので本当に気をつけてください。

また、SU剤を飲んでいると、一時的に低血糖症状が改善しても、薬が長時間作用していて、また低血糖症状が現れることがあるので、その際は受診をお願いします。

次回こそ、SU剤と速効型インスリン分泌促進薬の違いや、写真を載せて薬品名をお伝えしまーす!

疑問や質問あればお気軽にご相談ください。
あやこのお薬相談室

わからないことは全力で調べてお答えします。

みなさんのヘルスリテラシーが向上するお手伝いが少しでもできますように。

参考:薬がみえるVol.2
   まるごと図解 糖尿病看護&血糖コントロール
   大日本住友製薬製薬 健康情報サイト
   MSDマニュアル家庭版

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